楊枝男

 慣れた道風が色めくすすきかな
 毎週木曜日は気功の日ですが、気功教室が始まる前に、横浜駅地下にある「魚敬」で回転寿司を食べるのが恒例になっています。ズワイガニ、ミル貝、鯵、シーフードサラダ、納豆巻きは、必ずたのみ、にぎりたてを食します。美味い!
 わたしはこれを勝手に祭りと称し、ささやかな楽しみにしているわけですが、週に一度でも、やはりいろいろなことがあり、いろいろな人と隣り合わせになるもので、先日は、恐怖の楊枝男に出遭いました。
 店員に勧められるまま、その男の横の椅子に座ったのですが、いやな予感がしました。
 その男、箸の替りに楊枝を持っているのです。嫌だなあと思ったのですが、仕方ありません。男の前には、空いた生ビールの瓶が二つありました。なるべく隣りを見ないようにしていたのですが、どうしても楊枝を持つ男の手が目の横に入ってしまいます。
 その男、寿司を食べるときは箸を持つのですが、それ以外は、右手にずっと楊枝を持ち、人の手前も気にせず、シーハーシーハーシーハーハーと、歯と歯の間に楊枝を突っ込んで、どうにも耳障りな音を立てます。顔を見たら、歳の頃四十前後。会社の人でも家族でも、どうして注意してあげないんでしょうか。
 何を食べても、隣りの音が気になり、週に一度の楽しい祭りは、不発に終わってしまいました。
 それほど嫌なら、席を移動しようかと自問したのですが、結局、移動はしませんでした。いくら嫌な音を立てても、さすがにそれは楊枝男に対して失礼と思ったからです。

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無差別テロ

 天高し釣り合い取れぬ我が身かな
 三笠フーズが毒米をただ同然で仕入れ、各メーカーに食料米と偽って売っていたことがバレた事件は、前代未聞の無差別テロの様相を呈してきた。
 アサヒビールが65万本の焼酎を自主回収することが報じられたと思ったら、病院や高齢者福祉施設の給食にも毒米が混入した可能性があるというではないか。これからさらに問題が明らかになってくるとは思うが、不思議なのは、事件の追及もさることながら、今すぐにでもやらなければいけないことに、なぜ着手しないかだ。三笠フーズのあのガイキチ殺人社長も農水省も今すぐやるべきは、毒米をどこに売却したかを公表することだろう。本当に反省しているのなら、まず、それをやるべきだ。あの社長、しまったと思っているだけで、まったく反省なんかしていない。ツラを見れば分かる。目を絞って、苦渋に満ちたフリをしているだけだ。
 これは想像だが、おそらく、他の企業に迷惑をかけるだとか、選挙に影響するだとか、国民がパニックになるのを避けるためなんてことを持ち出すのだろう。毒米を買った企業、それを使った製品名を即刻公表すべきだ。あいつらに期待するのが無理なら、内部告発でもなんでもいい、知っている者がいたら公表しろ!

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死の商人

 秋風を破り朝一放屁かな
 三笠フーズが毒米をただ同然で仕入れ、日本のメーカーに食料米と偽って売っていたことがバレた。記者会見で頭を下げて、それで話が済むかってことだ。
 ネットでも、さまざまに取り沙汰されているが、信頼できるカリスマブロガーきっこさんの「きっこの日記」(9/10「三笠フーズ殺人会社」)によれば、毒米から検出されたアフラトキシンB1という毒は、ダイオキシンの十倍もの猛毒で、ネズミの実験では100パーセント肝臓ガンになったという。100パーセント肝臓ガンてことは、100パーセント死に至るということではないか。またこの殺人毒、煮ても焼いても凍らせても一向に毒素が減らない。死の商人と呼ばずになんと呼ぼう。あの社長、八つ裂きにしてもまだ足りない。
 きっこさんの日記には、こうもある。
 ここ十年ほどで西日本に肝臓ガンで亡くる人が急激に増え、1位が福岡県、2位が佐賀県、3位が広島県、4位が大阪府で、5位以下も西日本に集中している。肝臓ガンによる死亡率が全国1位の福岡県には「三笠フーズ」の倉庫があり、2位の佐賀県には「三笠フーズ」の「工業用のり加工会社」を装ったダミー会社があり、4位の大阪府には「三笠フーズ」の本社がある。きっこさんは、「単なる偶然なんだろうか?」と書いているけれど、とても偶然とは思えない。
 あの殺人社長は、会見で、記者から「あなたは事故米の入った製品を食べたことがありますか」という質問に、「ありません」と答えた。正直でよろしいって、それで済む話かよ。ったく、腹が立つ。
 しかも農水省は、毒米を仕入れた企業名を知っていながら明かさない。これって、グルだと言われても仕方ないじゃないの。水俣病を国が認めるのに長い時間がかかったこととの対比を語る論者もいる。毒米の輸入には大手商社が絡んでいて、自民党とのパイプが太い。毒米を買った業者にしても、現在明らかになっているのは、おそらくトカゲの尻尾切りで、全部バラしたら、政府自民党とのパイプが太い起業名が次々と出てきてやばくなることが見えているからではないのか。
 毒米を買った起業名、毒米を使った商品名が明かされるまでは、自衛策として、もう遅いかもしれないが、しばらく酒も焼酎も米でつくったお菓子も口に入れないのが得策のようだ。
 さすが、無差別テロ発祥の国日本に相応しい事件だ。こんなことが平然と起きている国で、どうして子供たちが夢を語れよう。
 昨日、小学校6年生の女児が飛び降り自殺したけれど、汚れきった国のありさまと無関係とは思えない。憤懣をぶつける場所がないではないか。

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いい気がいっぱい

 ハインツの煮込みハンバーグ秋となり
 秋ですねー。朝、ゴミ出しにサンダル履きで外へ出ると、爽やかな気に触れ、思わず深呼吸してしまいます。気功にはもってこいの季節。こんなにいい気を吸わない手はありません。空の青も濃くなり、向こうには富士山が見えます。

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パクッ

 土曜気功虎も歩けば蛇も這う
 夕飯の時でした。匂いに惹き付けられてか猫がやってきました。この辺りは、猫町と呼びたくなるぐらい、猫が多いのです。
 一度餌をやると癖になりますから、決して甘やかしません。シッシッ。網戸越しに追い払います。が、昨日は、なかなか帰ってくれません。それどころか、こちらをキッと睨み、睨んで、向かってくる勢いです。なにをクソッ、と睨み返しました。と、バッと飛びかかってきまして、しゃがんでいたわたしは思わず尻餅をついてしまいました。
 何事が起こったのかと見てみると、猫が網戸にいたカナブンに飛びかかり、一撃で仕留めたのです。野生を垣間見た瞬間でした。
 髪乱し山姥かとぞ気功婦人

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蜘蛛はダニを食べるか

 煮卵や染み入る秋を待ちにけり
 蜘蛛はダニを食べると、どこかで聞いたことがありまして、室内で蜘蛛を見かけても、そのままにしています。
 以前は、つぶさぬように気を付けて捕まえ、外に逃がしてやっていたのですが、ダニを食べてくれるのなら、益虫ということになりますから、飼うほどではないにしても、そのままほっといてもいいかと思うようになりました。
 今もあたしの右横のカーテンのところにおりまして、口の辺りをもぐもぐさせています。
 ただ、蜘蛛が本当にダニを食べてくれるのか、定かではありません。どなたかお尻の方は、失礼、お知りの方は、お教えください。
 十五夜の月を恃みて卵煮る

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悔しいです! 2

 地上への階段恨めし雨の秋
 昨日は気功の日。会社を出たらパラパラと小雨が落ちていた。そこで引き返せばよかったのだ。
 歩道を歩く人を見ても、傘を差していない人のほうが多い。ケータイを取りだし、横浜の天気予報を見てみた。曇り。傘マークはない。大丈夫だな。
 気功の日のわたしの楽しみは、始まる前にジョイナスの地下で回転寿司を食べること。わたしは、勝手にそれを祭りと称している。祭りが終って、地下街を抜け、地上に出ようとしたらどしゃ降りだった。く、く、く、く、くっそー!!!!! またか。
 結局、駅のキオスクで傘を買った。六〇〇円(税込)。情けない。
 八時四十五分に気功教室が終わり、外へ出たら、傘を差している人は誰もいない。晴れていたのだ。く、く、く、く、悔しいですっ!!!!!
 古代よりチタン合金ゲジゲジ来

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