缶ビール飲み干して後滴かな
楽しさを感じるところは人それぞれだと思いますが、楽しさって、効率性みたいなこととは対極にあるような気がしています。
世の中は、昔からそうでしょうが、どんどん便利になり、ますますスピードアップしていきます。それに触れたときの喜びや楽しさもあるにはあるのですが、いつもその喜びや楽しさに触れられるわけではありません。切りがないし、飽きてしまいます。
その点、とりあえず面倒臭そうなことというのは、深い感じがします。
面倒なことを避ける気持ちはもちろんあります。でも、そこをちょっと我慢して、焦らずに、一つ一つを味わうように体験していくと、なんとも言えず楽しいなあという感じがもたげてきます。しかも、微妙に毎回そのテイストが変化しますから病み付きにもなり、これはおもしろい、って、なります。
はい。わたしは今、気功と料理のことを思い浮かべながら書いています。
今日も読んでくださって、ありがとうございます。
面倒を厭ふこころを春の風
春の宵浮かれ調子で出てみたし
朝晩の気功を始めてもうすぐ800日になります。
元気になりたい、健康になりたいと思って始めましたが、おかげ様でそんなきっかけを忘れるぐらいになり、この頃は、朝晩のオヤツとでもいうのか、なんだか遊びみたいになってきました。
体を動かしていますが、瞑想的な気持ちにもなりますから、気功はいわば動く瞑想とでもいった具合です。
ちょっと乱暴ですが、瞑想のたのしさは、なんと言っても持たないことのたのしさを味わう、味わえることではないかと思います。
理屈ではなく、気持ちいい状態で時空を浮遊している感覚になると、いろいろ持っているものが煩わしくなる、いや、これだとすこし乱暴すぎますね。ええと、気功を終えてしんなりと眼を開けます。すると、周りにいろんなものがあるわけです。アソコにもアソコにも。親しいものたちであるはずなのに、ちょっと違って見えるんですね。
呼吸するも一の快楽なり、って、哲学者の西田幾多郎が書いていますが、たのしさを見つけたときの喜びというのは、ほんとに大事だなと思います。
春の宵じっと止まる哀しさよ
冴返り肌と肌着に隙間出来
ウォシュレットの強力洗浄について、あれは実に気持ちよく病みつきになるとここで書き、それを読んだ秋田の幼馴染の女性からメールを寄せられ、三浦君の日記を読み、私もやってみたけれど、ほんとに気持ちいいわよね、そうだろそうだろ、だから私毎日やってるの、へ〜、そうなの、あはははは… と盛り上がっていたのですが、もう1人、これも女性で幼馴染からメールが来まして、彼女も病みつきになって一時は強力洗浄のとりこになっていたそうですが、校門が、いや黄門が、いや肛門が痛くなって医者に診てもらったら、校門の、いや黄門の、いや肛門の中が傷ついていたらしく、強力洗浄は細菌も流すけど良い菌(?)も流してしまうから控えなさいと言われたのだそうです。
なので皆さん、気をつけましょう。強力洗浄はほどほどに!
寒戻り憎むこころの失せにけり
井土ヶ谷のホーム花散る夢の柵
トップページにもご案内させていただいておりますが、明日午後8時から10時、NHK・BS2「私の1冊 日本の100冊」スペシャル「私にチカラをくれた1冊の本」に出演することになりました。ほんの数分だと思いますが、時間のゆるす方はどうぞ。
洟を垂らして外で遊んでばかりいた子どもが、いま出版社の社長をやっているのだから、人生は不思議です。過ぎてしまえばシンプルにみえても、渦中は複雑でもありました。
春風やご恩ご縁の証しせり
イソギンチャク育ちの悪さを憎みをり
桜の開花予想が出始めました。JRの駅には各地の桜のポスターが貼られています。秋田の角館の写真なんかもあります。通ったことはあっても、ちゃんと見たことがありませんから、一度行ってみようかという気になりました。
けさ起きて、カーテンをサッと開けたら桜の花びらが… と思いきや、雪。雪?
まちがいなく雪です。花吹雪の季節だというのに、ほんものの雪が風に吹かれて舞っています。どうなっちゃっているんでしょうね。
思い出は生まれるまえの花万朶
眼を覚ます原稿読みたし春の風
WBC、侍ジャパンがやってくれました。
ちょうど銀行さんが二人いらっしゃっていたのですが、もうそれどころではありません!(銀行さん、ごめんなさい)
あの場面でのイチローのセンター前ヒットは、往年の長嶋茂雄を髣髴とさせるものがありました。
ヒーローというのは、記録だけではないのですね。みんなの願いを託された人間が、ここぞという時に、その役割を十全に果たす、それでなければ時代のヒーローにはなれません。
イチローは、きのうで歴史に残るヒーローになったのではないでしょうか。
試合後のインタビューで、「ぼくは(なにか)持っていますね」と興奮しながらコメントしていましたが、自分で自分に驚いていたのかもしれません。
インタビューといえば、原辰徳監督の「うまい監督さんならもう少したくさん点を取れたでしょう。それでも辛抱しながらやった。とにかく我々の目的は勝つということで、声援をいただきました。プレッシャーにつぶされそうになったけれども、全員ではねのけて喜びを分かち合えるということは、日本のためにも良かったと思います」には泣けた。
WBC監督就任にあたってもいろいろあったけれど、なんとか自分の役割を果たしたという安堵と喜びに満ちていました。
「うまい監督さんならもう少したくさん点を取れたでしょう」言えないよねえ、なかなか。
春風を紫に染め毒を吐く