眠かったー

 

 一人来て明石のタコブツ泥鰌鍋

昨日は、気功教室の日でしたが、
あまりの眠さに、
気功をしながら、
ついつい眠ってしまいました。
気功は目をつむってやるのが普通ですが、
目をつむると、
本当に眠ってしまいそうなので、
バッチリと目を開けたままやりました。
それでも、
なにか強い力に引き込まれるように、
スーッと眠ってしまいます。
ひどいときは、立ったまま眠ってしまい、
ハッと我に返ったら、
先生が怪訝そうな顔でわたしを見ていました。
ああいうときって、
どうしようもありませんね。

 アスファルト頭も道も揺らめけり

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文字のふるさと

 

 アイス持つ子の手しっとり濡れてをり

電子書籍ブームに沸いている感のある
今日この頃ですが、
わたしの二冊目の本『父のふるさと秋田往来』を
活版印刷でつくることになり、
編集長ナイ2くんと多聞くんとわたしの三人で、
板橋区にある内外文字印刷株式会社に
行ってまいりました。
ズラリと並ぶ金属活字は、まさに壮観!
詩も哲学も科学も
文字たちによって表現されてきたし、
今も表現されているわけですが、
ここは、
その文字たちのふるさとです。
文字はまず何よりも、
手に取って触れられるモノであることを
改めて知りました。
モノに触れたときに想像力は発動すると言った
竹内敏晴さんの言葉を思い出しました。

 人生は一夜の夢の花火かな

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ガツン、とみかん

 

 音もなく花火上がりて音来る

仲良しのりなちゃんは、
赤城乳業株式会社の「ガツン、とみかん」が大好き。
わたしは、
まるまる一本食べたことはありませんで、
りなちゃんのを
少しもらって食べただけですが、
果肉がたっぷり入っていて、
とてもジューシー。冷たくて美味しい。
りなちゃんが、
このあいだ遊びにきたとき、
かわいいグッズを見せてくれました。
持って帰るのを忘れてしまったようです。

 音のみは偉く遥かの花火かな

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番楽

 

 花火見て体震はす尿意かな

田中優子さんが主宰する明神塾
「江戸のミステリー 源内・直武―江戸・秋田」
の四回目が昨日、神田明神社殿で行われました。
いつもは、
門を入って右手の明神会館で行われるのですが、
この度は正面の御神殿にて。
というのは、
今回のために秋田からわざわざ
富根(とみね)報徳番楽(ばんがく)の皆さんが
駆けつけてくれたからです。
総勢で、三十人ほどいらっしゃったんじゃないでしょうか。
番楽というのを、私は初めて見ましたが、
おもしろかったー!!
豊作への感謝と人びとの慰安のために踊ります。
秋田の民俗芸能として、ながく受け継がれてきたそうです。
笛、太鼓、鉦に合わせ、
仮面を付けた踊り手が次つぎに現れ、
いろんな種類の短い踊りを披露してくれます。
飽きさせません。
二時間が、あっという間に過ぎました。
とにかく、
踊り手の動きと形が変わっていて、
見ているだけで、
こちらの体が次第に浮き立ってくるのが分かります。
踊りがなんだか、かわいいんですよね。
それに、滑稽。
踊り手はみな男ですが、
女の踊りもあり、その場合は、女物の服を着ます。
仮面の力か、男なのに女に見えます。
地元秋田にこんな踊りがあったとは!
灯台下暗しとは、このこと。
近藤良平さんと一緒に踊ってほしいなあ。

 光るほど花火の闇の深さかな

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花火大会

 

 華やぎてやがて哀しき花火かな

昨日は、創業120周年記念
第25回神奈川新聞花火大会だったらしく、
なんの、どういう大会だったかは、
いまネットで調べて分かりました(便利ですねー)が、
そうとは知らずに、
花火大会があることだけを憶えていて、
近所のひかりちゃんりなちゃん一家をお誘いし、
我が家の灯りを落として、
つぎつぎ上がる色とりどりの花火に打ち興じました。
大人はビールを飲みながら。
子どもはジュースを飲みながら。
百年ぐらいの時間を吹き飛ばすぐらいの迫力で、
みんな子どもになって見ていました。

 上がるたび向こう三軒花火かな

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賜物

 

 狂天を冷まして走る夏の雨

『三島のジャンボさん ミスター・グラウンドワーク』
ができましたので、
装丁をしてくださった南伸坊さんの事務所へ
届けてきました。
南さんに装丁をお願いしたのは今回が初めてです。
「いいですねー」と南さん。
南さんの大らかな伸び伸びした発想が息づいています。
なんといっても、
“ジャンボさん”こと渡辺豊博さんの
超特大(表紙から食み出している!)の顔が、
表紙にデカデカと描かれているのですから。
(本人に、そっくり!)
頭の後ろに雲がたなびくほどにデカい。
あ! そうか!
ジャンボさんの顔が富士山になっている!
つまり、そういうわけなのでした。
エジプトはナイルの賜物ですが、
その伝で言えば、
三島は富士の賜物といえましょう。
口絵に入っているカラー写真(橋本照嵩さん撮影)
がまた素晴らしい!

 狂天や傘と扇子が必需品

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一石二鳥

 

 十一時待ち人来り顔を上ぐ

わたしの教師時代の先輩であり、
釈譜詳節』の訳者である河瀬幸夫先生来社。
下巻の訳稿をお持ちくださいました。
刊行順がやや変則的になりますが、
上巻につづいて下巻、
最後に中巻を刊行します。
十五世紀にハングルで書かれた韓国仏教の古典であり、
文学としても傑作とされる『釈譜詳節』ですが、
仕事として春風社から刊行できることはもちろん、
担当編集者としてのこの本への関わりは、
俗世の騒音をしばし忘れられる趣きがあり、
ありがたいことです。
時間をかけて校閲をしていると、
背筋がピンと伸びてくる気さえします。
昼は、先生と一緒に清泉さんへ。
すっかりご馳走になりました。

 先輩と鰻を食す佳き日かな

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