川べり

 

・夏川をかみへかみへとアブラハヤ

秋田県南秋田郡井川町。
高校生のときに村から町になりました。
地名になっているように、
井川という名の
小さな川が流れています。
一月、五月、八月と帰省しますが、
歩けばどこかで川にぶつかり、
季節季節の川の風情を楽しむことができます。
墓参りと盆踊りがあった翌十四日、
ぷらぷら坂を下り
井内部落へ。
橋を渡って神社へ参拝。
戻って川べりを歩いているときらり光るものが走ります。
アブラハヤ。
ずいぶん太く多きなのもいて。
速い速い。
光の具合か、
一瞬父のこと母のこと、
十一月で59になる自分の齢も吹っ飛ぶ。
すぐに58のわれ。
陽子先生死んじゃった。

・夏川に少年の吾立ち居たり  野衾

似てないこともない

 

・なつ静かふるさとのこゑ黙のこゑ

短い夏休みをふるさと秋田にて。
オリンピックと高校野球の観戦がほとんどでしたが。
男子卓球三位決定戦。
波田陽区によく似た水谷隼の試合を
家族そろって見ていた折、
いきなり父が
カブトムシ?
母になにやら微笑んでいます。
しばらくするとまた
カブトムシ?
しばらくするとまたまた
カブトムシ?
しつこいぐらいに。
何を言っているのかと思いきや、
ほどなく疑問解消。
波田陽区によく似た水谷隼の対戦相手、
ベラルーシの
ブラディミル・サムソノフのサムソノフが
父にはどうやらカブトムシに聞こえるようなのです。
サムソノフ→カブトムシ
似てないこともない。
ちなみにテニスの錦織が登場すると、
父はニッコリと呼びます。
*
弊社は、本日より営業いたします。

・ふるさとの景を横切る夏雀  野衾

ころり蟬

 

・することの無い贅沢を夏休み

何重唱ともなって襲い掛かってくる蟬の声でしたが、
耳を押さえたくなるほどの
大音量だったのに、
このごろは、
薄く穴ぼこだらけの
哀れな合唱となり、
枯れた味わいさえ醸しだしています。
会社への行き帰り、
道のあちこちに死骸が転がっていて、
働き蟻たちが
せっせと片づけていたり。
きれいな死骸で
蟻一匹もいないのは、
ほんの数分前にこと切れたのかもしれません。
拾い上げればすかすかで、
この軽さの中の
どこにいのちが宿っていたかと驚きます。
カナカナが
いい声で鳴き始めました。
*
弊社は、
明日(木)から15日(月)まで夏季休業とさせていただきます。
よろしくお願いいたします。

・野の力満々たるや甲虫  野衾

ひと口目

 

・網破り逃げたカブトがそこに居り

夏休み前に仕上げておきたいことがあり、
昼休みを短めに取りなどし、
ひたすらこつこつとかかった結果、
きのうなんとか、
予定していたゴールに
辿りつくことができました。
こんな日にはなんといってもビールです。
赤魚の干物を肴に
キンキンに冷えたビールをグラスに注いで
ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ。
ほー、
こでらえねー!!
(「なんとも言い表せないぐらい美味い!」の意の秋田方言)
苦いはずのビールが、
ひと口目はまるで甘~いジュース。
こでらえねなー。
んだんだ、
こでらえねもの。

・宿題をそろそろやるか夏休み  野衾

平野レミ

 

・むっつりと強く頼もしカブトムシ

休日テレビを点けたら、
料理研究家の平野レミさんがでてました。
横になってぽけーと見ていましたら、
平野レミさんに質問のある方いますか、
と、
進行役のキャスターが
客席に向かって問いかけました。
ある女性まっすぐ手を挙げ、
「魚をさばくときに眼がこちらを見ているようで上手くさばけないのですが、
なにかいい知恵はないでしょうか?」
平野レミさん間髪入れずに、
「眼をくりぬけばいいじゃない。こうしてこうして。
死んじゃってるんだから」
キャラ全開、場内爆笑。
わたしも爆笑。
目が覚めた。
さすが平野レミ!

・草いきれ嗅いでふるさと胸に入る  野衾

長岡の花火

 

・日一日削れていった夏休み

テレビで新潟県長岡の花火大会を見ました。
いくつかの大会を
実際にも
テレビでも見てきましたが、
長岡のは今回が初めて。
うわさには聞いていたものの、
これほどとは!
完成度とクオリティーの高さに呆然、
目を見張りました。
ここの花火には、
花火師をはじめとして運営する方々はもちろん、
地元の皆さんの
深い思想が込められているようです。
わけも分からず、
目頭が熱くなりました。
実況は徳光さん。
興奮を隠さずに、
これを実際に見たら、
人生観が変わる人がいるかもしれない、
それほどにすばらしい
と語っていたのが印象的でした。

・パッと咲きどどんと来たる花火かな  野衾

買って半分

 

・絵日記は最後の最後夏休み

本は一生分買ってしまったので、
もう買うまい、
と思ったのもつかの間、
やっぱり
どんどん買ってます。
その勢いたるやとどまるところを知らず。
それでこのごろつらつら思うに、
本は、
興味関心をもって買った時点で、
もはや半分は読んだようなものではないかと。
それから棚に並べて二割。
そして、
手に取って実際に読んだら残り三割を消化する。
百パーセントでなくたって、
半分消化すればもう十分ではないか!
ま、強がり、
本を買うことの言い訳に過ぎませんけれども…。
強がりついでに、
と言ってはなんですが、
日々背文字を眺めているうちに読んだ気になる本もあり。
これ眺読。
勘を働かせて読むのは勘読。
理解よりも
理解を超えて目で舐めるように読むのは、
黙読ならぬ目読。
ページに手のひらをかざして読むのは掌読。
速読ができないわたしは、
体験的に、
いろいろな読みを工夫してまいりました。
本を読もう。
もっともっと本を読もう。
眺読勘読目読掌読。
速い速い!
超超速読ひ~らひら。

・夏休み部活へ急ぐりなぴかな  野衾