風は思いのままに吹く

 

「風は思いのままに吹く」とイエスはニコデモに言われました。
「風は思いのままに吹く。あなたはその音を聞いても、
それがどこから来て、どこへ行くかを知らない」〔ヨハ三8〕
これは、
太陽の下の最も賢い者も十分に説明できない事柄です。
御霊によって生まれる者も皆その通りです。
あなたは風が吹いているという事実を通して、
初めて完全に確信を持つことができるでしょう。
しかし、
それがいかに吹くかという正確な吹き方、
聖霊がいかに魂の中で働くかは、
最も賢い者も説明できないのです。
しかしながら、
好奇心を持ちつつ徹底的に求めることによって初めて、
私たちは聖書的な新生の本質を説明することができるのです。
(A.ルシー[編]坂本誠[訳]『心を新たに ウェスレーによる一日一章』
教文館、2012年、p.129)

 

弊社の名まえは春風社。社名に「風」が入っています。
第二案でした。
取り下げた第一案にも「風」が入っていました。
けっこう、あれこれ考えましたが、
無理せず、
風の向くままに、
という気持ちがあったようです。
たとえば、
隅の首石(おやいし)である『新井奥邃著作集』の出版をふり返るとき、
社名ひとつ取っても、
なるべくしてなった名であったか、
と思わないでもありません。
新井奥邃(あらい おうすい)さんは、
「影響」を「かげひびき」と読んでいますが、
ここにも、
エビデンスを超えた精神、風が働いているように思います。
風がどこから来て、どこへ行くか
は、
予想できないのでしょう。

 

・野の道のゆるやかな風踊子草  野衾