帰省

 

この土曜日、日曜日、仕事の打ち合わせのため、一泊二日で秋田に行きました。
秋田弁なら、
「秋田さ行ぎました」
となります。
社の編集長は、みちのくの大学訪問のため、金曜日から。
秋田ということですので、
当初、
打ち合わせの後、わたしは実家へ、
とも考えましたが、
来月九十一歳になる父と、きのうで八十七歳になった母は、
夕刻五時を過ぎると固定電話のある居間から、
奥の寝室に移動するため、
わたしが実家に帰るとなれば、
気をつかわせることは目に見えていますから、
帰りたい気持ちを抑え、
わたしも結局、
編集長にたのみ、
秋田市内のホテルに泊まることにしました。
打ち合わせは順調に進み、
その後、
うち解けたなかでの会食となり、
わたしはアルコールを口にしませんけれど、
母校の先輩たちとの話を伺い、
大いに盛り上がり、
なんとも愉快なひとときでありました。
会場の外へ出たのは六時過ぎ。
まだ明るく、
なつかしい風景の角々をさわやかな風が撫でていましたけれど、
父も母も、
とっくに寝室へ移動している時刻ですので、
判断は間違っていなかったと思います。

 

・大曲まがり帰郷のこころかな  野衾