みらいのゆくすえ

 

・羽蟻が首筋に這う暑苦し

すぐれた漫画家はすぐれた思想家であると思っていますが、
今月十四日付の神奈川新聞を読み、
そのことをあらためて確認しました。
同新聞社の佐藤将人記者が
漫画家のしりあがり寿さんを取材しまとめた記事が、
「かながわ時流自流この人が語る」欄に掲載されました。
穏やかな語り口調のしりあがりさんが、
震災後の状況について静かに激しく語っています。
その思考、思想のなんと過激なことか。
やわらかく深く徹底しています。
それでいて分かりやすい。
本当の思想家だと思います。
そんなふうに感じられるのは、
佐藤記者の事前準備と筆力がすぐれているからでしょう。
コチラです。
ぜひお読みください。

・風止みて汗がじんわりじっとりと  野衾

 

● 「読書会」のお知らせ

春風社事務所を会場にして、
毎月行っているトークイベントのお知らせです。
今月は、
「池内紀の読書会」と題し、
ドイツ文学者でエッセイストの池内紀さんを
ゲストにお招きします。
池内さんの自著2冊、訳書1冊を取り上げ、
ご本人を囲みながら、
旅、カフカ、翻訳の裏話について、
いろいろ楽しいお話をうかがいます。
取り上げる本は、
『海山のあいだ』(中公文庫)
『となりのカフカ』(光文社新書)
『香水――ある人殺しの物語』(文春文庫)

今回は土曜日ということもあり、
大勢のご応募が予想されます。
お早目のご予約をお願いします。

日時 7月21日午後6時~
場所 春風社
参加費 1000円

詳しくは、こちらをご覧ください。