Archives : 12月, 2011

無人電車

 

 行く年の悲喜の算盤弾きたり

昨日、午後六時過ぎに会社を出、
てくてくと坂を下り、
桜木町駅に着いたのが六時半ごろ。
スイカをパン!
改札を通りよたよた階段を上っていたら、
ジリリリとベルが鳴って
四番線ホームからちょうど電車が出たところでした。
急ぐ道でなし、
四番線が駄目なら三番線と、
停車している八王子行きの電車に足を踏み入れたら、
すっからかんとだ~れもいません。
下の通り。
ね。
田舎の電車ならいざ知らず、
大都会横浜を走る電車とはとても思えません。
シートに横になろうと一瞬思いましたが、
不審者に見られてもなんですから、
それはさすがに止めました。
さて、
弊社は今日が仕事納め。
仕事始めは一月十日。
どちら様もどうぞ良いお年をお迎えください。

 髪無くば髭で寒さを凌ぎたり

仕事納め

 

 年の瀬や取り残されし心地せり

きのうが仕事納めの職場が多かったのではないでしょうか。
が、われわれ、
明日三十日まで仕事します。
凄い!(それほどでも)
十二期目の我が社は、
過去最高の売り上げを達成しましたが、
社員がそれぞれの場所で工夫し、
自発したことが原因であると見ています。
意識よりも無意識、
計算よりも欲情をふくらし粉にして、
来る年も楽しんで仕事をしたい。
そのためのギアチェンジ、
シフトチェンジの時機に差し掛かったようです。

 禿頭ら御用納めの怪気炎

朝のコーヒー

 

 思考まで堂々巡りの寒さかな

腰に毛布を巻いてこの日記を書き終えたら、
まず朝風呂に入ります。
それから薬缶でお湯を沸かし、
ミルでコーヒー豆を挽きます。
ガリガリ挽いていると、
ピョンと豆のかけらが飛び出したりしていましたが、
弟から教わった、
ティッシュに穴を開け蓋をする方式に変えてから、
豆が飛び出さなくなりました。
サイフォンにフィルターをセットするころ、
お湯もチンチン鳴り出します。
アルコールランプをセットし、ライターでシュッ!
熱せられたお湯がコーヒー粉を持ち上げます。
竹箆でゆっくり左に二回、
右に三回かき回し、
ケータイのストップウォッチを作動させ、
待つこと一分十秒。
ランプをずらしすばやく蓋をします。
透き通ったコーヒーがぽとぽととフラスコに落ちてきます。
いい香りが部屋に充ち。
外はまだ薄暗く。
ジョゼフ・コーネルの伝記を手に取り、
淹れたてのコーヒーをすすります。
ということを、
これからする予定。

 ホッカイロしていたことを忘れをり

乱歩みらいの横浜の時

 

 歯科医にて女子に歯磨き指導さる

年末、立て続けに三冊の本を出しました。
ほかも出しましたが、
学術書の多い弊社としては三冊とも珍しく一般書です。
『乱歩彷徨』『みらいのゆくすえ』
『横浜の時を旅する ホテル ニューグランドの魔法』
おかげさまで、どれも評判がよく、
営業のOさんは、
横浜の本屋さんの認知度が急に高まり、
訪ねていったときの反応が全然ちがうと喜んでいます。
さて、来年。
この魔法がとけないうちに、
みらいを見すえ、
遊びごころを大切にしながら彷徨を続けていく所存。
おもしろくなってきました。

 腰に当ていざ出陣のホッカイロ

最終週

 

 お歳暮のれんこんの文字笑ひけり

いよいよ最終週です。
弊社は三十日までの営業となります。
年賀状書きが待っています。
来年は辰年、
気合いを入れて書かなければなりません。
ひとついいのは、
2012年は平成二十四年であること。
十二の倍は二十四、
覚えやすい。
ところで、
近頃マンションの上階に越してきた人と知り合いになりました。
聞けば、北海道は松前のご出身。
松前といえば松前漬けでしょう。
小料理千成でたまたまご一緒することがあり、
カウンターに並びしばし昔話に打ち興じ、
「魚、好きですか?」
「ええ。わたしは肉より魚派です」
「そうですか。では、釣った魚、もらってくれますか?」
「ええ。なんぼでも持ってきてください」
というわけで、さっそく鯖を二匹頂戴しました。
昨夕醤油で煮ていただきました。
美味かった~!! ごちそうさまでした。

 毛布巻き本を片手の胡坐かな

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三浦衛(みうら・まもる) 春風社代表にして自慢大王&悪ノリ大王。体調のいいときは自らを天才と称し、不調の折はちりあくたにも劣るヤツとしょんぼり。

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三浦衛の本


『カメレオン』
 三人ときどき声にならぬ声を洩らし/とろけ とろけ 唾までとばし/クヂるとナメるとネヂるとチョす…(「鳶」) 自在に色を変え、不意に突き刺さる、軽妙なことばの戯れ。秋田方言満載の詩集。本文は金属活字による活版印刷。


『マハーヴァギナまたは巫山の夢』
 三平佐世夫は、千一夜の夢うつつで女と戯れ、印度に旅し、睾丸を抜かれ、鰐を飼い、横浜を彷徨う。言語の崖っぷちを綱渡りする、めくるめく冒険。本文活版印刷に美麗造本を施した平成の大奇書。


『父のふるさと』
 父の目に映じた故郷の風土、ひと、くらし、農事を、愛惜をこめ描きだす。本文は金属活字による活版印刷。「身と蓋函」に納める。


『出版は風まかせ』
 横浜の出版社「春風社」社長が本づくりと会社経営にまつわるエピソードを豊富におりまぜ、創業から10年を振り返る。