Archives : 11月, 2010

小食は金なれど

 

 棒洟を拭い遊びし冬の子ら

小食は金と悟ったので、
ココイチのカレーを食べに行った昼、
いつもなら、
野菜カレーにイカの唐揚げとソーセージを
トッピングしてもらうのですが、
ソーセージは我慢し、
イカの唐揚げだけ載せてもらうことにしました。
ゆっくり味わって食べました。
なんだか少しだけ大人になった気分です。
ほんのちょっとしたことで、
人生観が変ります。
一日の仕事が終り社を出たら、
無性に腹が減っています。
どうしたんだろう?
こんなに腹が減って。
はたと気付きました。
そうか。
ソーセージを載せなかったからだ。
そう思ったら、
ますます腹が減り、
ひもじくさえ感じてきました。
人生観も何もあったものではありません。
保土ヶ谷駅で電車を降り、
コンビニに直行。
このあいだ買って帰って、
家人に全部食われてしまったカルビーのポテトチップス
「こだわりのバター味」を買い、
歩きながら袋を開け、
一枚口中へ。
と。
うっめー!!!!!
目に花びらが舞うほどの美味しさです。
袋に「とまらない美味しさ!」と書いてあります。
然り!
保土ヶ谷橋の交差点を渡り、
急な階段を上って家に着く頃には、
袋はすっかり空になっていました。
夕飯を食べ、落ち着き、
己の未熟を身をもって知りました。

 雪見れば雪しんしんと降り積もり

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小食は金

 

 鱈ちりの白子食ぶ子の頬紅し

料理を美味しくいただくというのは、
人生の大きな喜び、
二番、いや一番かもしれません。
腹八分目が健康にいいと言われても、
実践するのはなかなかむつかしい。
この週末、
ハタハタ料理を鱈腹食べたら、
翌朝、首筋から背中が凝っていました。
あれ? と思いました。
どうも食べ過ぎによって胃が働きつづけ、
周辺の筋肉にまで疲れが残ってしまったようです。
そんなことがあり、
昨日は昼に少し食べただけで、
夜は食べずに寝たところ、
今朝はすこぶる体調がよろしい。
小食は金であることを身をもって知りました。

 大鍋に鱈を浮かべて海来り

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クギラ?

 

 気功して冬の迷ひを断ち切りぬ

行きつけのお店のカウンターに、
お酒の壜が置かれていました。
ラベルには水しぶきが飛んできそうなクジラの絵。
と。
下にアルファベットが記されています。
KUGILLA
ふむ?
クジラと読むんでしょうか?
どうも、クギラと読みたくなります。
ゴジラがアメリカで映画化されたときは、
GODZILLA
これにならえば、
KUDZILLA
カタカナ表記すれば、
クッジーラみたいなニュアンスでしょうか?
でも、これはこれで、
日本の古式捕鯨からは離れていくような…。
江戸の狂歌師・大田蜀山人は、
いさなとる 安房の浜辺は魚偏に 京という字の 都なるらん
と詠んでいますから、
KUGILLAにしても
KUDZILLAにしても、
日本の鯨とは違ったものになりそうです。

 あら汁の小骨刺さって焦りけり

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バルザック

 

 冬空や雲なく何もしたくなし

バルザックといえば『人間喜劇』。
東京創元社から全二十六巻の全集が出ています。
いまは、これを読むのが何よりの楽しみ。
続けて読むうちに、
喜劇の意味が少し分かってきた気がします。
悲劇的な人生が悲劇的過ぎて、
笑ってしまいますから。
意地の悪い奴はどこまでも意地悪く、
女好きは、
女房がそのために命を短くしたというのに、
とことんやっぱり女好き。
このごろ、
編集長のナイ2くんが古書店で全集を購入し、
朝読を始めたので、
二人で、ああだこうだと言いながら、
バルザック論議に花を咲かせています。
バルザックについて、
ふむ、
なんだかドン・コサックみたいで強そうだな、
と言ったのは畏友・渡辺郁夫くん。
なるほど!?
言われてみればたしかに。
バルザック。ドン・コサック。
どちらも「ック」で終っている、てか。

 電話切り机上の寒さ眺めをり

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ハングル仏典の粋

 

 つるつると乳房眩しき銀杏の実

今月19日付『週刊読書人』に
「ハングル仏典の粋『釈譜詳節』」と題し、
訳者である河瀬幸夫先生の文章が掲載されました。
経済行為のみがもてはやされがちな現代、
インドから始まり世界に広まった仏教を、
国の礎にしようと努力した
先人たちの業績に触れることは、
悠久の価値へのいざないとも感じられます。

 冬晴れのいのち繋ぐやおんな展

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三浦衛(みうら・まもる) 春風社代表にして自慢大王&悪ノリ大王。体調のいいときは自らを天才と称し、不調の折はちりあくたにも劣るヤツとしょんぼり。

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三浦衛の本


『カメレオン』
 三人ときどき声にならぬ声を洩らし/とろけ とろけ 唾までとばし/クヂるとナメるとネヂるとチョす…(「鳶」) 自在に色を変え、不意に突き刺さる、軽妙なことばの戯れ。秋田方言満載の詩集。本文は金属活字による活版印刷。


『マハーヴァギナまたは巫山の夢』
 三平佐世夫は、千一夜の夢うつつで女と戯れ、印度に旅し、睾丸を抜かれ、鰐を飼い、横浜を彷徨う。言語の崖っぷちを綱渡りする、めくるめく冒険。本文活版印刷に美麗造本を施した平成の大奇書。


『父のふるさと』
 父の目に映じた故郷の風土、ひと、くらし、農事を、愛惜をこめ描きだす。本文は金属活字による活版印刷。「身と蓋函」に納める。


『出版は風まかせ』
 横浜の出版社「春風社」社長が本づくりと会社経営にまつわるエピソードを豊富におりまぜ、創業から10年を振り返る。