バルザック

 

 冬空や雲なく何もしたくなし

バルザックといえば『人間喜劇』。
東京創元社から全二十六巻の全集が出ています。
いまは、これを読むのが何よりの楽しみ。
続けて読むうちに、
喜劇の意味が少し分かってきた気がします。
悲劇的な人生が悲劇的過ぎて、
笑ってしまいますから。
意地の悪い奴はどこまでも意地悪く、
女好きは、
女房がそのために命を短くしたというのに、
とことんやっぱり女好き。
このごろ、
編集長のナイ2くんが古書店で全集を購入し、
朝読を始めたので、
二人で、ああだこうだと言いながら、
バルザック論議に花を咲かせています。
バルザックについて、
ふむ、
なんだかドン・コサックみたいで強そうだな、
と言ったのは畏友・渡辺郁夫くん。
なるほど!?
言われてみればたしかに。
バルザック。ドン・コサック。
どちらも「ック」で終っている、てか。

 電話切り机上の寒さ眺めをり

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