馬糞の話

 ひくひくと赤子泣くごと花粉症
 男鹿に嫁いだ叔母さんから聞いた話。
 叔母さんが小学校時代、家に帰ってくる途中、学校に通っていない智恵遅れの男(わたしの近所に智恵遅れの男が二人いて、一人は大人しく、よく坂道でスピードを落としたバスのバンパーにつかまって走っていました。もう一人のほうは少し乱暴者のようでした。叔母さんの逸話は乱暴者のほうです)が、馬糞の上に座り、馬糞を千切っては投げ千切っては投げしてきたというのです。
 今、書きながら思い出したのですが、あれは、叔母さんが小学校時代のことではなく、高校生ぐらいの時だったかもしれません。ああ怖かった怖かったと言って帰ってきて話したのを聞いたような気がしてきました。思い出というのは変ですね。いずれにしても、まだお嫁に行く前のことです。
 花粉症ハゲまで痒くなりにけり

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