さまざまのこと 39

 

中学に入り、英語をはじめてならいました。H先生。おとこのせんせい。
英語ことはじめにおいて、ああ、これは、わたしには向いていないなと思いました。
それは、H先生がappleとorangeの発音をやって見せてくれたとき。
H先生のあとから生徒全員でまねして発音し、
まぎれてわたしもエァポー、オウレンヂみたいな音を発したものの、
顔がぽっぽと熱くなったのをおぼえています。
赤面していたのでしょう。
ノートブックもノテボコで済ませたかった。
でも、どうやら、
英語を学ばずにやり過ごすことは叶わないようだとは感じましたので、
エァポー、オウレンヂとはちがう方向を模索。
などというと、おおげさですが、
「道がだんだん狭くなろう」のnarrow(ナロー)は「狭い」
とか、
「兄バッサリやられた記念日」のanniversary(アニバーサリー)は「記念日」
とか、
「女医が来てくれた喜び」のjoy(ジョイ)は「喜び」
とか、
そういうのは、くっくっと笑いながらおぼえました。
邪道だとは思いましたけど。
ん。
これって、どこかに書いたことがあったな。書いた書いた。
でも、さまざまのことを書きながら、
ひょいとまた書きたくなるのは、それだけ印象が強かったのかな。

 

・土間の釘祖父愛用の麦藁帽  野衾