マッチ

 

 一葉ずつ露の宝石ならびをり

こんな夢を見ました。
体育館のような(体育館だったかもしれません)
広い場所に、
大勢の若い男女がたむろし、
ワイワイガヤガヤ、
今や遅しと何かを待っているようなのです。
ふと見たら、
そこに近藤真彦、マッチがいました。
すぐそばに居ましたから、
間違いようがありません。
わたしは、ちょっと驚きましたが、
周りの人は、気づいているのか、いないのか、
あ、マッチだ!マッチだ!
なんてことはありません。
そんな周囲の反応をマッチはどう思ったでしょう。
少し面白くなかったのかもしれません。
つぎの瞬間、
マッチがいきなり、バック転を始めました。
一回、二回、三回、
後方へ勢いよく回転していき、
最後にパッと手を離し、
バック宙をしたかと思ったら床に両足がバンと着き、
その瞬間、マッチの頭から何かがパカッ!
と外れました。
一瞬のことでした。
え!? え!? ま、まさか!?
マッチは、サッと手を伸ばし、
その物体をクッと頭にのせ、押さえつけ、
何事もなかったかのように、
また人びとの群れにまぎれてしまいました。

 山煙り白露きらら輝けり

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