俗説?

 

 恥ずかしきことの数々秋の風

やまいだれに寺と書いて、痔です。
なんで、やまいだれに寺なのか?
わたしは勝手に、寺のお坊さんというのは、
座禅なんかしてお尻のあたりの血流が悪くなり、
とくに肛門の辺りが鬱血し、
(この「鬱血」という字、すごいですねー。ものすごい藪みたいで、
血の巡りが滞っている感じが、見るだけで伝わってきます。
それはともかく)
それで痔になるお坊さんが多いのかもしれないと思っていました。
もともと寺だったところが痔のクスリを売ったりもしていますから。
血流の悪さに原因を求めずに、
寺というのは、かつて女人禁制であったからという説もあります。
また、痔というのは治りにくい病気で、寺(=死)まで持っていく
病気であるところから来ているという説だとか。
ところが、
女性専用の肛門科「松島ランドマーククリニック」のサイトに、
まったく違うことが紹介されていました。
いわく、
痔のもともとの字は「痔」ではなく「峙(じ)」で、
「峙」は「そばだつ」と読み、
「孔(あな)の周りに立ち上がっているもの」の意味である。
だから、肛門に限らず、人の体の穴の周りにできる腫れ物は
すべて「峙」だった。それがいつの頃からか
肛門の周りにできたものだけを「峙(じ)」と呼ぶようになり、
またその部首が「やまへん」から
病気をあらわす「やまいだれ」に変わった…。
上の説が正しいとすれば、
死ぬまで(寺に行くまで)治らない病気だから「やまいだれに寺」と書く、
というのは俗説ということになります。
松島ランドマーククリニックの院長先生も、そう書いています。
あーあ、ずいぶん俗説を広めてしまったよなー。

 遥かなる銀河鉄道秋の風

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