今日の夢

 野分行き人も空も虚の気あり

高校の修学旅行のようでした。
グループごとに部屋に分かれ、荷物を片付けたり、
のんびりテレビを見たりしています。
わたしの部屋は、品川庄司の庄司智春さんと
暴力的なA君とわたしの三人です。
庄司智春さんは、修学旅行だというのに、
パトリシア・ル・コント監督の古い映画のDVDを持参しており、
それを三人で観ることになりました。
庄司智春さんは、その映画に関して調べたメモを数枚持っています。
よほどル・コント監督が好きなのでしょう。
いつもそんな風に下調べをしてから観るの?
とわたしが尋ねると、そうだと言います。
テレビで見る庄司智春さんとは少し違っています。
そのことを、わたしは知っているようです。
わたしは、いまの隙に、部屋を逃げ出そうと思いました。
わたしは、暴力的なA君が嫌いです。大嫌いです。
「ちょっとトイレまで」と言って立ち上がり部屋を出たのですが、
上がり框で振り返ると、A君がじっとわたしを見ています。
かまわずに、わたしは自分の履いてきた靴を探しました。
ところが何度見返しても、靴はどこにもありません。
A君が隠したのだと直感しました。
わたしは、やぶれかぶれな気持ちになり、
裸足で外へ飛び出しました。
そこまでやるとはA君は思っていなかったでしょう。
ほかのグループの人たちが町へ出て買い物をしたりしています。
ある生徒と宿の女将さんが会話をしているのが聞こえてきました。
その生徒は、卒業したら軍人になりたいと言っています。
女将さんはそれに応えて、立派な軍人さんになりなさいね、
と言いました。
わたしは、同期生でありながら、
立派な考えを持っている人だと感心しました。
それに引き換えわたしはといえば、
裸足で外へ飛び出したりなんかして、
行く先も分からず、きっとうまい就職先も見つけられずじまいに
なるような気がして、気が滅入りました。
それでも、庄司智春さんとA君のいる部屋には
二度と戻らないと心に決めました。

 台風過電気仕掛けの空青し

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