朝の回数

 雷管の匂ひたなびく運動会
朝起きて、乾布摩擦した後200回、
1kgのダンベル二個を両手で持ち上下動させる回数です。
34×6、これは椎骨の数を意識しての気功の
蛹動(ようどう)、擺動(ばいどう)、捻動(にゅうどう)
の回数。
蠕動(じゅうどう)は変幻自在な動きなので回数は数えません。
それから朝風呂に入り、湯船の中で、爪揉み、
親指30回、人差し指50回、中指30回、
薬指をとばして小指50回、両手と両足。
保土ヶ谷駅で横須賀線の電車に乗り、
車中でも爪揉みをしますが、
右手から始めて左手の中指ぐらいで
電車が横浜に着いてしまうため、
残りの左手小指50回は京浜東北線の電車内で行い、
フィニッシュとなります。
 げじげじが割きイカみたく伸びてをり

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忍者ファイル

 やばちやばち夏の靴中ワニ眠る
先週のことです。
会社で使っているパソコンのファイルを整理していたら、
一番大事な「春風社」というファイルがスッと消えました。
目の前で、スッと。
消える瞬間をわたしはこの目で確かに見ました。
そのファイルには、売り掛けや買い掛けを始め、
会社の重要データがてんこ盛りに入っています。
削除したわけでもないのに、いくら探しても見付かりません。
困り果て、機械に明るい若者たちを呼びました。
いろいろ試してくれたのですが、
また、パソコン内を隈なく検索してくれても、出てきません。
その時です。
編集長ナイ2が、データ容量を調べてくれました。
どんどん数字がカウントされ、
もしも「春風社」ファイル全体が失われたとすると、
こんなに容量はないはず、とのことでした。
それなのに、検索に引っ掛かってこない。
まさに忍者ファイルです。
ホットラインでキャノンの技術の人を呼び出し、
待っている間、
機械音痴のわたしが気休めにポチポチポチポチやっていたら、
あーららっ、と。
消えた忍者ファイルが突如現れました。
どこをどうイジったのかも分かりません。不思議です。
技術の人が汗を掻き掻き駆けつけてくれたときは、
何事もなかったように正常の状態に復帰していました。
社の若手編集部員も煙に巻かれた具合です。
気か?
 よーいどん逆に走ってゴールする

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親はありがたい

 夏の日や歩き疲れてボブ・マーリー
週に何度か秋田へ電話をします。
忙しくて一週間ほど空いたりすると、
向うからかかってくることもあります。
とくべつなことはありません。
横浜は雨だけど、秋田はどうか、
田植えは終わったか、
中学校のバスケの試合はどうっだったか、
日曜日に春風社の本が朝日新聞に載るよとか、
十周年のパーティーはこうだったよ、とか。
悩みもないわけではありませんが、
そういうことは言っても仕方がないので、
喜んでくれそうな話題を話します。
そうすると、本当に喜んでくれるんですね。
その喜びがこっちにも伝わってくるものですから、
ますます喜ばそうと思います。
でも、その聞き方は、
ただ手放しで喜んでいるわけでもなさそうです。
こちらの報告の中に、
たとえば、ほんの少しの驕りが隠れている場合など、
ちゃんと嗅ぎ分け、
そのことを指摘してくれます。
オモテで褒めてウラで「今に見ていろ」というような
他人の不幸は蜜の味的な発想はありません。
ですから、今後の進むべき方向についても、
間違わないように、親に話し、
その聞き方に耳を傾けようと思っています。
 ビアガーデン西城もどきがイカを食う

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桜木町駅

 一等賞金紙メダルの運動会
桜木町駅周辺がどんどん変わっていきます。
始まりは、東急東横線の桜木町駅が
なくなったあたりからだと思いますが、
ガード下の落書きも今はありません。
一時、市が率先して、
落書きをしてくれる(?!)アーティストを募り
路上展覧会の様相を呈したこともありましたが、
方針が変わったのか、
今度は落書きすると、罰せられるのだそうです。
そんな貼り紙がしてあります。
駅の改札を出てみなとみらい方面へ向かうとすぐ左手に
ユニクロがありましたが、これもなくなり、
昨日Bubby’s YOKOHAMAがオープンしました。
「世界のセレブ御用達 パイ ニューヨーク発」だそうです。
ぼくはどう見てもセレブではありませんが、
掲示してあるメニューを見たら美味しそうだったので、
一度行ってみようと思っています。
 長靴で泥濘破る夏の子ら

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スポーツフェスティバル

 白線にならぶ指撫で風薫る
近所のひかりちゃん、りなちゃんの通う小学校で
スポーツフェスティバルがあるというので、
行ってきました。
本当は土曜日で、わたしは
エビチリとおにぎりを作ったのですが、
あいにく雨で、翌日に持ち越されました。
きのうの日曜日はカラッと晴れ渡り、運動会、いや、
スポーツフェスティバルには持って来いの日でした。
今は運動会って言わないんですね。
校長先生のあいさつが終わり、
生徒代表の小学校六年生の男子が壇上に立ちました。
「ぼくはリレーの選手になりたかったけど、なれませんでした。なので、ぼくは、ソーラン節でがんばろうと思います。
ほんとうに網で魚を取るときのようにがんばります」
昼はひかりなのママが作ってくれたお弁当を
いっしょにいただきました。
おにぎりはパパが握ってくれたのだそうです。
うまかったー!! たのしかったー!!
ごちそうさまでした。
そして、おいらも走りたかったー!!
運動会の白線を見ると、もうウズウズしてきますね。
失礼! 運動会でなく、スポーツフェスティバルでした。
 スポフェスでひかりん一等夏日かな

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節目

 春暮るる日がな文字見て失語せり
第85回京都フォーラムで新井奥邃が取り上げられ、
(京都フォーラムですが、シンポジウムが行われたのは新宿)
わたしも声を掛けられ、発題させていただきました。
討論で話し合われた内容がテープ起こしされ、
事務局から送られてきたので、
ひと月ほど掛けて自分の箇所を校正しました。
今秋、東大出版会から刊行されます。
字面だけの校正なら、
詰めてやれば一日もあれば十分だったでしょう。
それをひと月も掛けてやるというのは、
(しかも自分で話したことを)
いかにもサボっているようにも思えますが、
けして言い訳でなく、
ことばを直すことでからだがととのってくるのを
からだに聴いて待ちます。
ひとつの言葉を思いついて記すと、
からだがイヤイヤをします。
しばらく時間が過ぎ、別のことばが浮かび、
ん! と閃き、それを記します。
すると今度は、からだがたのしそうに弾んでいます。
OKをもらったようで、こっちまで
(からだも自分なのに変ですね)
たのしくなります。
そんな探りかたで、愉しみながら
この10年をまとめた本を出します。
タイトルは、
『本は死ねない おとぼけ社長10年史』
四六判300ページ、予価1260円(税込)
今年9月、刊行予定です。
 雨止まぬ日を清々と青田かな

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uni・ball

 初夏の風ゲラを三歩で手渡せり
三菱鉛筆株式会社の水性インクボールペン
「ユニボール ビジョンエリート」は優れもので、
これを使い始めてから、他のボールペンは言うに及ばず、
愛用していた万年筆も、この頃は、
とんと使わなくなりました。
書き味がなんとも滑らかで気持ちよく、
ペンを走らせているうちに夢見心地となり、
つい、紙からはみ出てしまいそうになります。
(ちょっと大げさ?)
それぐらいの滑らかさです。
筆跡を見ても、とてもボールペンとは思えません。
メーカーのホームページには、
「ユニボール ビジョンエリートは、日本に先駆けて海外でデビューしました。すでに、北米を中心としたビジネスマンの間で大きな人気を獲得。その性能の高さは、世界で実証済みです。」
とあります。
これまでボールペンを最後まで使い切ることなど、
そうはなかったのですが、
これを使うようになってから、
すでに6、7本は使い切っているでしょう。
なんでもそうですが、最後まで使い切ると、
ものを大事にした感じがして、気持ちいいですよね。
このボールペン、確かに革命的だとは思いますが、
ただ一つ難点は、使っているうちに、
軸の部分のプラスチックにヒビ割れが生じることです。
たまたま一本がそうかなと思っていたら、
何本もそうなります。
ここが改善されれば、もう「鬼に金棒ユニに敵なし」でしょう。
 鰆焼き半分ずつでご飯二膳

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