パーフェクト!

 

 春風や龍の星座を見てゐたり

ただいま神奈川県立金沢文庫では、
「運慶展」を開催しています。
梅の香りが微かにただよう細い道を歩いていきます。
静かな館の二階、
大日如来坐像に圧倒されました。
パーフェクト! 完璧!
同じか。
朝一番に訪れたので、人も少なく、
飽きるまで(飽きませんでしたが)見ました。
展示されている仏を一つ一つていねいに見、
またとことこ、大日如来坐像へ。
パーフェクト! 完璧!
同じか。
一目ぼれだね、完璧これは。
時を越えて、ではなく、
見ているうちに、
こちらが帯びている今の時が、
大日如来坐像のもつ時に侵食されていくような具合。
館を出、
京急金沢文庫駅に向かう途中行き交う人の顔は、
言わずもがなのことながら、
どちらさまもパーフェクトとは思えず、
身も心も、もう完璧、
運慶の大日如来坐像に魅せられているのでした。
よーし、ぜったいもう一度見に行くぞ!
*
写真は、まるちゃん提供です。

 春よ来い小春おばさん勘違い

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思想である。

 

 運慶の春を金沢文庫かな

遅まきながら、
アマゾンでの売り上げを伸ばしたいと思い、
話し合いをしていたら、
電子部長の岡田くんが
さっそく必要な情報を調べてくれました。
そのなかに、
とりい書房の社長さんの書いた記事がありました。
歯切れのいい文章で、
こちらの知りたいことが過不足なく
はっきりと書かれてあります。
面白いので、
とりい書房の他のページをあちこち検索しました。
すると、
「社主ひとこと日記」というのがあって、
そこに
「弊社の出版ジャンルは、資格である。」
とありました。分かりやすい!!
そこで、
編集長ナイ2くんに、
「弊社の出版ジャンルは何かなあ?」と訊くと、
「学術書じゃないですか?」と言うから、
「それだと面白くないなあ」
ナイ2くん、ちょっと「???」な感じ。
「思想ということにしようか。
弊社の出版ジャンルは、思想である。
何か悪いことを思想である。あはははは…」
ま、おやじギャグなんですけどね。
自分の肛門の匂いにひっくり返った
子チンパンジーには叶いませんが、
内輪ウケで恐縮ながら、けっこう笑えました。
*
写真は、ひかりちゃん提供。

 運慶やその隣は快慶や

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本って

 

 サーカスと違うよシベリア寒気団

きのうのこと、
『レ・ミゼラブル』が終りに近づき、
どうしようもない人物テナルディエの語った話から
すべてを知ったマリユスが、
妻のコゼットを誘い、
急転直下、
一人ひっそりと死を待つジャン・ヴァルジャンを訪ねていく。
その場面を読んでいて、
思わず、
嗚咽、号泣してしまいました。
サラ・マクラクランのエンジェル以来です。
体もこころもぐじゃぐじゃになり、
最後の数ページを読めなくなりました。
涙もろくなったものです。
若いときに読んでなくてよかった。
単純なので、
すっかり感動し、
正しく道を誤っていたようにさえ思います。
本って、いいなあ。
さてこれから、
残りの数ページを読み、
コーヒーを飲んで気を落ち着かせたら、
今度は『南総里見八犬伝』です。

 今日未明寒太郎が通り過ぐ

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爆笑

 

 三山の雪皚皚と輝けり

『とうとうロボが来た!』『中学生日記』の作者
久住昌之さんのホームページが面白いので、
出社後さっそく編集長ナイ2くんに紹介したところ、
しばらくしてナイ2くんがやって来て、
「2010年6月の日記は見ました?」
と言うので、
「いや。見ていない」
「ぜったい笑いますよ!」
「ん!? そう? どれどれ」
あははは… 傑作! 大爆笑!!
コレだ!
youtubeの画像です。
ここにその画像を持ってこようとしたのですが、
やり方がわからないので、
リンクを張っておきます。
昼食後眠くなったり、
校閲の仕事が煮詰まったりしたときに見ています。

 雪の朝どこもかしこもきらきらり

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ニクコッコ?

 

 そのままに匂ひ消えてもヒヤシンス

夕飯を食し、
むずかしい本を読んでいたらすぐに睡魔に襲われ、
仕方ない、もう寝るか、
と思ったのですが、
そばにあったQ.B.Bの『新・中学生日記』を手に取りました。
すると、
「授業開始前」とあって、
ハンザキ君という男子生徒が
「でもニクコッコさえ食べなければ増えないんだろ凶牛病」
(「狂」でなく「凶」となっています)と言ったら、
そばにいた生徒が、「ニクコッコ?」
追い討ちをかけるように
「肉骨粉(ニクコップン)のことじゃねーの?」
ハンザキ君「あ!」
そばにいた生徒、ハンザキ君を指差し、
「アハハハーーー 恥ずかしーー ニクコッコだって!」
アハハハーーー。
目が覚めた。
*
写真は、ひかりちゃん提供。

 チョコのつぎ釈迦の鼻糞食ふ日かな

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うれしきこと二つ

 

 新靴を下ろす関東雪が降り

弊社から刊行した『明治大正露文化受容史』(小林実著)
の書評が図書新聞に掲載されました。
この本は、
二葉亭四迷と相馬黒光を中心に、
日本人があこがれを含め、
いかにロシア文化を受容し、
それを血肉にしていったかを論じた大作ですが、
評者は、
それを上手に分かりやすくまとめてくださっています。
文末に(Y)とありますから、
図書新聞の編集部の方かと思われます。
ありがとうございました。
もう一つは、
静岡県三島で地域活性化のユニークな運動を展開している
「グラウンドワーク三島」が、
全国のブロック紙、地方紙各社と共同通信社が創設した
「第一回地域再生大賞」を受賞しました。
受賞を伝える記事は
全国各都道府県の新聞に掲載されましたが、
東京新聞の記事にリンクを張っておきます。
「グラウンドワーク三島」の活動をお知りになりたい方は、
『英国発グラウンドワーク』『富士山学への招待』を、
活動の中心である事務局長の渡辺豊博さんの
半生をお知りになりたい方は、
『三島のジャンボさん――ミスター・グラウンドワーク』
をお読みください。
*
写真は、ひかりちゃん提供。

 春の夜疲れ頭に漢詩かな

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古典の笑い

 

 塀越しの物言はずあり梅の花

ジャン・ヴァルジャンは縁のあった他人の娘コゼットを
我が子のように、我が母のように、
また恋人のように愛するわけですが、
時を経、コゼットは美しい女性に成長します。
しかし蜜月は永遠ではありません。
マリユスという若い美しい青年が出現し、
ジャン・ヴァルジャンのこころは乱されます。
彼のこころを慮り、ユーゴーは書きます。
「相次いで起こり来る情欲と恋情とは、
冬を経た木の葉や五十歳を過ぎた人によく見らるるとおり、
黒ずんだ緑の上に柔らかな緑を生じさせるものであるが、
彼のうちにはそういう現象を少しも起こさせなかった。」
(岩波文庫第四巻一二六頁)
朝の早い時刻、
まだしんしんと寒い洋間で静かに読んでいたとき、
この箇所に出くわし、
爆笑してしまいました。
冬を経た木の葉や五十歳を過ぎた人によく見らるるとおりって。
しかも、
黒ずんだ緑の上に柔らかな緑を生じさせるっていうんですから、
笑わずにいられません。
おかしいでしょ、そのたとえ!
ウケを狙って書いているわけではないでしょうから、
よけいに可笑しくなります。
ユーゴー先生、笑わしてくれます。
*
写真は、ひかりちゃん提供。

 小さき子に我ももらへりバレンタイン

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