読んだ本

 

・夏近し見知らぬ街を歩みたり

朝からかかると分厚くなければ二冊は読める。
小野十三郎『現代詩手帖』(創元社)、
辻征夫『詩の話をしよう』(ミッドナイト・プレス)
上の一冊は橋本さんに返し、
後の一冊は、
会社の机の下に置いてあるダンボール箱につめ、
秋田へ送ることになります。
ダンボール箱を一つ用意してあり、
読み終えた自分の本を社員に貸すか
あげるかする以外は
そこに入れる。
缶に雨水が溜まっていく風で、
箱いっぱいになったら秋田行き。
秋田では、
正月、五月、八月、
今のところ数日間の滞在ですが、
仕事を忘れ(られないこと間々あり)
書棚から適当に、
かつて読んだ本を引き抜き、
畳の上でぱらぱら
頁をめくるのも楽しく、
いずれどっかり腰をすえ、
胡坐をかいたり
寝転んだりして
読む日も来るでしょう。
同じ本でも
横浜で読むのと秋田で読むのとでは、
また味わいが違います。
本の中身が変るわけはないから、
手に取るわたしの側の問題なのでしょう。
総じて、
秋田で本を読んでいると眠くなる。

・灯り消しただ瞬きの夏の夜  野衾