『人生の特等席』

 

・頭刈り夕刻しんと寒さかな

クリント・イーストウッド主演の映画を観てきました。
本人現在82歳だそうですが、
とてもその年齢には思えません。
役どころは、
プロ野球の老スカウトマン・ガス。
パソコンを使っての新人発掘がふつうになった時代、
ガスは昔ながらに、
選手をしっかり見つめ、
球種を見極め、
球がミットに当たるときの音に耳を済ませます。
自分がスカウトした選手のその後も気遣うちゃんとした大人。
でも、
一人娘のミッキーとはうまく話せません。
頑固なオヤジ。
いわば“直球人生”を送っています。
若いスカウトマンからは馬鹿にされます。
映画の冒頭、
トイレで用を足すシーンがあり、
小便の音が途切れ、
目の下の“息子”を励ますところなど、
笑いを誘われつつも身につまされます。
娘役のエイミー・アダムス、かわいかったなぁ。
クリント・イーストウッド、
しわしわだけど、かっこよかったなぁ。
原題は、
TROUBLE WITH THE CURVE
日本語タイトルは
『人生の特等席』
映画館に行って、
受付でチケットを買うとき、
ちょっと抵抗がありました。
だって
「『人生の特等席』1枚ください」だもん。

・気が付けば顔を剃られて師走かな  野衾