爆笑

 

 三山の雪皚皚と輝けり

『とうとうロボが来た!』『中学生日記』の作者
久住昌之さんのホームページが面白いので、
出社後さっそく編集長ナイ2くんに紹介したところ、
しばらくしてナイ2くんがやって来て、
「2010年6月の日記は見ました?」
と言うので、
「いや。見ていない」
「ぜったい笑いますよ!」
「ん!? そう? どれどれ」
あははは… 傑作! 大爆笑!!
コレだ!
youtubeの画像です。
ここにその画像を持ってこようとしたのですが、
やり方がわからないので、
リンクを張っておきます。
昼食後眠くなったり、
校閲の仕事が煮詰まったりしたときに見ています。

 雪の朝どこもかしこもきらきらり

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ニクコッコ?

 

 そのままに匂ひ消えてもヒヤシンス

夕飯を食し、
むずかしい本を読んでいたらすぐに睡魔に襲われ、
仕方ない、もう寝るか、
と思ったのですが、
そばにあったQ.B.Bの『新・中学生日記』を手に取りました。
すると、
「授業開始前」とあって、
ハンザキ君という男子生徒が
「でもニクコッコさえ食べなければ増えないんだろ凶牛病」
(「狂」でなく「凶」となっています)と言ったら、
そばにいた生徒が、「ニクコッコ?」
追い討ちをかけるように
「肉骨粉(ニクコップン)のことじゃねーの?」
ハンザキ君「あ!」
そばにいた生徒、ハンザキ君を指差し、
「アハハハーーー 恥ずかしーー ニクコッコだって!」
アハハハーーー。
目が覚めた。

写真は、ひかりちゃん提供。

 チョコのつぎ釈迦の鼻糞食ふ日かな

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うれしきこと二つ

 

 新靴を下ろす関東雪が降り

弊社から刊行した『明治大正露文化受容史』(小林実著)
の書評が図書新聞に掲載されました。
この本は、
二葉亭四迷と相馬黒光を中心に、
日本人があこがれを含め、
いかにロシア文化を受容し、
それを血肉にしていったかを論じた大作ですが、
評者は、
それを上手に分かりやすくまとめてくださっています。
文末に(Y)とありますから、
図書新聞の編集部の方かと思われます。
ありがとうございました。
もう一つは、
静岡県三島で地域活性化のユニークな運動を展開している
「グラウンドワーク三島」が、
全国のブロック紙、地方紙各社と共同通信社が創設した
「第一回地域再生大賞」を受賞しました。
受賞を伝える記事は
全国各都道府県の新聞に掲載されましたが、
東京新聞の記事にリンクを張っておきます。
「グラウンドワーク三島」の活動をお知りになりたい方は、
英国発グラウンドワーク』『富士山学への招待』を、
活動の中心である事務局長の渡辺豊博さんの
半生をお知りになりたい方は、
三島のジャンボさん――ミスター・グラウンドワーク
をお読みください。

写真は、ひかりちゃん提供。

 春の夜疲れ頭に漢詩かな

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古典の笑い

 

 塀越しの物言はずあり梅の花

ジャン・ヴァルジャンは縁のあった他人の娘コゼットを
我が子のように、我が母のように、
また恋人のように愛するわけですが、
時を経、コゼットは美しい女性に成長します。
しかし蜜月は永遠ではありません。
マリユスという若い美しい青年が出現し、
ジャン・ヴァルジャンのこころは乱されます。
彼のこころを慮り、ユーゴーは書きます。
「相次いで起こり来る情欲と恋情とは、
冬を経た木の葉や五十歳を過ぎた人によく見らるるとおり、
黒ずんだ緑の上に柔らかな緑を生じさせるものであるが、
彼のうちにはそういう現象を少しも起こさせなかった。」
(岩波文庫第四巻一二六頁)
朝の早い時刻、
まだしんしんと寒い洋間で静かに読んでいたとき、
この箇所に出くわし、
爆笑してしまいました。
冬を経た木の葉や五十歳を過ぎた人によく見らるるとおりって。
しかも、
黒ずんだ緑の上に柔らかな緑を生じさせるっていうんですから、
笑わずにいられません。
おかしいでしょ、そのたとえ!
ウケを狙って書いているわけではないでしょうから、
よけいに可笑しくなります。
ユーゴー先生、笑わしてくれます。

写真は、ひかりちゃん提供。

 小さき子に我ももらへりバレンタイン

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本棚

 

 早朝の窓開け放つ春の音

大きな本棚を二つ持っていまして、
一つは、
大学に合格したときに叔父さんが作ってくれたもので
極めて頑丈。
もう一つは既製品で、
このごろ横に這わした板が本の重さで撓み、
いかにも不恰好。
なんだか悲鳴を上げているようにも見えます。
こんな感じ。

IMG_0001

なので、下に撓んだ横板を外し、
反対に置いてみました。
そうしたら、
こんな感じになりました。

IMG_0002ただ、難点がないわけではありません。
板の四隅に小さなドーム型というか
半球の穴が掘られていて、
それが縦板に差し込まれているネジに
ピタッと合うようになっていたのが、
板を反対にすることにより、
四つのネジの上に
板がただ乗っかっているだけの状態になりますから、
不安定といえば不安定です。
でも、本の重みで押さえられるから、
ま、いいかと。
これでしばらく様子を見ようと思います。
電子書籍だと、
こんな苦労はないわけだな。

 冴え返る群青の空鳶の声

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百円ライター

・水温み愉しきことを待つ日かな

和室に簡易仏壇がありまして、
毎朝水を替え、正座して手を合わせます。
簡易といってもまだ足りないぐらいで、
仏壇でない箱を仏壇とし、
小さな額に入った祖父母の写真を飾り、
仏具屋で買ったこれまた小さな鉦があるのみ。
線香立ては、
施設の生徒が作った手捻りの器をそれとして使い、
近所で拾ってきた土を入れています。
線香は三種類置いてあり、
その日の気分で替えることにしています。
さて、
線香に火を着ける段になり困るのは、
このごろなかなか火が着かないこと。
百円ライターですが、
オイルはまだ残っており、捨てるにはもったいない。
なんとか使い切りたいと思ってカシュッ!カシュッ!
十遍ほど繰り返すと、
親指の腹が擦れて白くなり、痛くもなってきます。
しばらく休み、
ライターを思いっきり振ってみたり、
+と-の目盛りが付いているツマミを移動させたりし、
気持ちを切り替えて、カシュッ!
着くこともあれば、
それでも駄目なこともあり。
そのうちだんだん、
火の着かぬライターを我が身に置き換え、
祖父母に手を合わせることよりも、
ライターの火よ点れと必死になっている自分に気づきます。
歳をとることは、
しょっぱくなることでもあるけれど、
着火しづらくなることでもあるなあと独り感じ入ったり…。
うんうん。
クソッ! どうだ! カシュッ!
着いたー!!
って、この姿を見て、祖父母はなんと思うだろう。

・水温み飴色の下鮠泳ぐ

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書評ありがたし!

 

 早春のさざなみ耳を澄ましたり

神奈川新聞の「かながわの本」のコーナーに、
『父のふるさと 秋田往来』が取り上げられました。
コレです。
ありがたし!
本にする原稿を書きながら、
いろいろ気づくわけですが、
本になった後、
読んでくださった方の書評や感想を拝見すると、
自分では気づかなかったことを教えられ、
本当にありがたいことだと思います。

今日の写真は、阿仁スキー場。昌子さん提供。
昨日のかわいい猫の写真は、ひかりちゃん提供。

 思ひ出は学舎の端の早春賦

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