電子書籍は

 

 日だまりを知りて告げるや蕗の薹

我が社の電子部長オカピが、
『本は、これから』を貸してくれました。
いろんな人が、
これから本がどうなるかについて論じています。
なかでも、
古書店主で作家の出久根達郎(でくね・たつろう)氏
の文章は笑えました。
いわく、
電子書籍を考えた人は本好きではないのだろう。
本が多くて床が抜けるとか、
いつも家人に怒られているとか嘆いていても、
そこにはねじれた喜び(とは出久根さん仰っていませんが)
が潜んでいるのであって、それを忘れてはいけない。
日本人は紙が好きなのだ。
電子書籍のうたい文句に、
「何千冊もの本が読め、本棚が要らなくなる」があるけれど、
本好きは、
本棚に自分の好きな本が並んでいるのを見るだけで、
うれしいのだ…。
出久根さんの論に同調しつつ、
わたしの意見も合わせて書いてみました。
古書店の商売というのは、
特定の本を求めて来る一人を相手にしているので、
その一人がいなくなるとは考えられぬ、
という言葉も納得です。

 雪下ろし雪下ろしして日が暮れぬ

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