玉の汗

 袈裟懸けに侍天から夏の雨
 朝、東と南に向いた窓を開け放ち、上半身裸で気功をします。玄関のドアも開け、ストッパーで止めますから、風が通るときなど実に気持ちがいい。
 わたしのところは山の上ですから、あちこちの家から、裸でゆらゆらくねくねする姿が見えているかもしれません。なんだ、ありゃ?
 目を閉じ、くねくねしていると、自分が上に向かう蛇か何かになったような気になります。背骨が柔らかく動いている姿を内視するのは、新鮮な驚きがあります。
 収功を終え、目を開けると、全身から玉の汗が流れています。至福の時です。
 怒り顔信号待ちの酷暑かな

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読み聞かせ

 汗みずく息を殺して傘の下
 昨日の読売新聞文化面「記者ノート」に「幼き日の物語 奇跡の新訳」として『わしといたずらキルディーン』が紹介されました。記事を書いてくださったのは、永井一顕さん。こなれた、わかりやすい、かつ深い味わいのある文章で、一読、目頭が熱くなりました。そうだな、そうだな、と、本づくりの醍醐味を改めて確認した次第です。
 永井さんは文章を、「幼いころ親に読み聞かせてもらった本は、人格形成に少なからず影響する。」と始め、「書物の「生命力」を象徴するような出来事である。」と結んでいます。

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割れ鐘

 志ん生がこんちくしょうめ!の夏来たる
 先日、パソコンに向かいこの日記を書いていた時のことです。いきなり、ミーンミンミンミンミンミンとやられました。
 自分の頭蓋が耳のところから破れ、まさにそこがブルブル震えているようです。
 あまりの声に驚き、椅子を廻して見遣れば、大きな蝉がベランダの天井に張り付いて、こちらもブルブルと体を震わせています。うるせー、この野郎!! るせーってんだあ!! 自制心を失い、思わず怒鳴っていました。ミ・と、飛び立ちましたが、小便を引っ掛けられなくて良かった。
 バチバチと雨に囲まる蝉の声

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水吸うたろかぁ

 女高生花火パンツのコラボかな
 下の写真をご覧ください。先日、朝、ベランダに来ていました。
 しばらく様子をうかがっていると、とことことこと歩いては立ち止まり歩いては立ち止まりしています。何をしているのだろうと興味を持ち、気付かれぬようにそっと近づいてみると、黄色い舌を伸ばし、エアコンの室外機から流れ出る水を吸い込んでいるのでした。
 水溜りができているわけではなく、コンクリートが薄っすら濡れている程度なのですが、それでも蝶には十分とみえます。黄色い舌をコンクリートにググッと押しつけ、舌を折り曲げながら吸い込んでいます。よほどノドが乾いていたのでしょう。

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ヤマヨシさ〜ん

 雷や破れ障子の隙間から
 ヤマヨシの「北海道リッチバター」を食して以来すっかりハマってしまった(といっても、他はあまり食さない)わたしですが、そこへ行けば必ず置いてあったq’s martに置いていない。
 アイメイク、付けまつげばっちりの店員に聞くと、棚ぞろえを変えたので、しばらく入らないとのこと。ほんとかよ。
 あんなに美味しい、しかも、わたしだけでなく売れに売れていた「北海道リッチバター」を除けるとはなにごと!? ヤマヨシさ〜ん、なんとかしてくれぃ!!
 ポテキチの編集長ナイトウは会社が絵理、ん? 失礼! 会社帰り、「北海道リッチバター」を求めて3軒も4軒もコンビニを廻ったそうです。どこにもありませんでしたと、朝、こころなしか淋しげに出社してきました。
 ところで、ヤマヨシさんですが、先日ここに書いた「北海道リッチバター」絶賛記事を読んでくださった商品開発部の方が、な、なんと、「北海道リッチバター」1ダース、「わさビーフ」1ダースを送ってくださった。有り難し!! 社員総出(!?)で食し、近所にもお裾分けしました。
 ポテキチナイトウが「北海道リッチバター」ファンになったのも、それ以来です。

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秋の芽

 空の下痢収まるまでの母子かな
 今日で七月も終わり、本格的な夏の到来です。子どもたちの夏休みが羨ましい。
 ところで、今朝起きたら、網戸を通して入ってくる風が、いままでとちょっと違っていました。
 いい気持ちで気功を始めたら、朝餉の香ばしい醤油の香りまで漂ってきて…。なんとも言えず心地よく終わることができました。
 季節は、ここから夏、ここから秋と截然と区切られるわけではなく、夏が成長するときには既に秋の芽が育っているのでしょう。

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箱入りの本

 雷や見上ぐ子らの眼正しかり
 箱入りの本というのがあります。辞書や歳時記なんかがそうです。
 さて、こうした本、皆さんは、どういう向きで箱に入れますか。
 わたしはずっと、買ったときの状態で、本の背文字が見えるように、小口側を箱の奥に入れていました。
 ところが数年前、わが社の編集長ナイトウが愛用する辞書を見たら、まったく逆の状態で箱に入っていました。
 へ〜、こんな風にいつも入れているの? ええ、取り出しやすいですから。とのことでした。
 なるほど、頻繁に出し入れする本は、たしかにこのほうが理に適っているかもしれません。そして、もうひとつ、この入れ方の最大の利点は、ページの端がめくれてこないことです。
 背文字が見えるような入れ方では、箱に入れるとき、どうしてもページの端が箱にぶつかり、とくに辞書など、使っているうちにページの端がめくれてきます。それが高じて、辞書全体が歪んできます。戻すのに大苦労。その点、逆向きに入れれば、ページのめくれはほとんどありません。
 というわけで、辞書も歳時記もこのごろは、小口側が見えるように箱にしまいます。

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