樹木を連想させる

 

チェスタトンさんのトマス・アクィナス論を読んで光の教会をイメージし、
バイエさんのデカルト論を読んで光の哲学者を思い、
植物の光合成との対比・類比を考えていたせいか、
引照付き聖書を開いたとき、
「あ! 樹みたい!」
と思いました。
引照付き聖書というのは、
旧約、新約を通じて、
本文のことばが、聖書のほかの箇所のどことつながっているのかを示すもの。
聖書はぶ厚いので、
二段で組まれることが多いのですが、
本文の下に細く横線が引かれており、
その下に、
関連する聖句の箇所がこまかく示されています。
本文の二段組にあわせて、引照も二段になっている聖書もあれば、
二段組の本文の下にまとめられている聖書もあります。
いま読んでいる
いのちのことば社から刊行されている聖書では、
各ページの下にまとめられているので、
より樹木のイメージに適合します。
細い横線が地表をあらわし、本文は地上の樹木、線の下の引照は地下に張り巡らされた樹木の根。
引照付き聖書は、
どのページを開いてもそうなっていますから、
まるでことばの樹木
といっても過言ではありません。

 

・朝日浴び笑つてゐるよ夏の雲  野衾