耳の中も皮膚は皮膚

 

歳を取ったせいか(関係ないか。いや、関係、あるのでは?)
耳の中が急に痒くなることがあります。
若いときはこんなことなかった気がします。
痒みに襲われるたび、
指を入れ、
ごにょごにょやっていたのですが、
テレビのコマーシャルを見ていたらちょうど、
耳の中が痒くなったら効く薬、
を紹介していました。
へ~、そんなのがあるんだ、
と初めて知りましたので、
仕事帰り、家の近くのドラッグストアに寄って購入し、
帰宅後さっそく試してみた。
綿棒の頭のところを薬品の入った液体に浸し、
耳の中の痒い部位にやさしく当てる。
塗ったらすぐに痒みが止まるかと思いきや、
そんなことはなく、
けっこうな時間痒みは残ったまま。
しばらくして、
すーっと痒みが治まり、消えていった。
なるほど。
こういうことか。
痒みが治まり、至って冷静になりましたら、ふと、ある疑問がふつふつと湧いてきた。
耳の中の痒みに効く薬、ということで、
試してみたところ、
たしかに効いたけれど、
けれど、
耳の中というのは、小さな穴ではあるけれど、
皮膚であることに違いはないから、
耳の中の痒みに特化した薬というのは、どういうことなんだろう?
理由が分からん!
疑問を解決すべく、
ゴミ箱に捨てた小さく折られた説明書を拾い出し、
拡大鏡をあててていねいに読んでみた。
あ!!
やっぱりな。
「ほかの痒いところにも効果があります」
そうかそうか。
そうだよな。
ちなみに薬品が入った小さな容器には、そのことが謳っていない。
ま、いっか。
疑問が解けたからいいことにしよう。

 

・かなかなを聴きに鎮守の杜静か  野衾