コロナうず?

 

「コロナ禍」という文字をこのごろよく目にするようになりました。
この「禍」ですが、
白川静『字統』によれば、
残った骨に祈ることがもとの意味のようで、
「禍」の右側「咼」だけで「わざわい」
と読みます。
なぜ残骨に祈ることが「わざわい」につながるのか?
そのことにより、
死霊の呪能を駆使して、
ひとに禍殃(かおう=不幸な出来事)を与えようとするものだから、
ということになります。
また、
「咼」には、
「くぼんだもの、めぐるもの」の意味があり、
したがって、
これにさんずい(氵)が付けば「渦(うず)」になります。
こちらの意味の系統に「鍋」があり、
これは、
金属でできていて、
なかがくぼんでいるもの、
というわけでしょう。
ちなみに「コロナ禍」は「コロナか」

 

・アメリカ詩ゲラのめくりの梅雨湿り  野衾