頭の相撲

 

・買わなくて得した気分初夏の風

編集者の仕事に校正がありまして、
いただいた原稿を精読しつつ、
句読点の位置から何から、
一字一句気になるところをチェックしていきます。
最初から朱をつかうことはなく、
鉛筆で、
疑問点や意見も併せ記入します。
昔からしてきたことで、
それはいいのですが、
このごろとみに疲れます。
一日の仕事を終え外にでると、
ぐだぐだよろよろとなっている自分に気づく。
要するに歳。
原稿を読むことは頭の相撲
だと思ってきましたが、
がっぷり四つに組んで上手投げ、
みたいなことは
困難になってきました。
濃い人間関係を厭う気持ちと重なっているような。
ほどよく淡く淋しいのがむしろ好ましい、
てか。
枯れてきた?

・グラウンド濡れても楽し五月かな  野衾