付かず離れず

 

・青葉木菟驚ゐている貌であり

鈴木漠さんの『連句茶話』を読んだことをきっかけに、
ただいま
深沢眞二さんの『連句の教室』
を読んでいますが、
これがまたとても分かりやすく面白い!
深沢さんは、
和光大学で実際に
学生たちと連句をつくっておられる方。
臨場感たっぷりな報告がなされ、
ページを追うごとに
ゆっくりだんだんと連句の世界にひかれていきます。
「ゆっくりだんだんと」
はとても重要。
こんなにめんどくさいルール(=式目)

覚えなくちゃならないんだったら、
俺なんかとてもとても、
となっちゃいますから。
それについて
深沢さんはこう書いています。
「連句にはちょっとややこしいルールがありますが、それは
豊かな想像力を導くために過去の作者たちがあみだした経験則」
そうなのか。
最初からあったものじゃなく、
時間とともに
だんだんとできてきたもの、
豊かな想像力を導くために…。
だとすれば、
急いで覚える必要はないのかもしれません。
実際すぐには覚えられないし。
紙上の学生さんたちに交じってぼちぼちと。
『連句の教室』のサブタイトルは、
「ことばを付けて遊ぶ」
ひともことばもポツンポツンで、
土筆みたいになってしまっている現代ですから、
ひとに寄ってみる沿うてみるのに、
連句はいいかもしれません。

・力なきあぶく破れて湯に一人  野衾