中原中也

 

・猫が來てアイコンタクトぷいと去る

佐々木幹郎さんの『中原中也』(筑摩書房)を
気になりながら、
まだ読んでいませんでしたので、
鏡花本を中断し、
連休初日一気に読了。
おもしろかったー!
佐々木さんの本は、
詩集はまた別ですが、
評論は、
難しいことを
やさしく分かりやすく
手ほどきしてくれるので、
未知の世界に乗り出すときに
とても気持ちよく、
また助かります。
口調を思い出しながら
というよりも、
佐々木さんの本は、
読んでいて、
つい、
声が聴こえてくるようなのです。
中也の詩を
「子守歌的なるもの」という視点から捉えること、
子守歌を歌い子をあやすとき、
子供の心を安定させるために
むしろ一定のリズムで揺り動かすこと、
「子守歌」の歌詞の中に
「天人女房譚」の物語が埋まっていることが
やわらかく説得的に解きほぐされ、
ゆえに深く了解され、
そうして
ゆあーん ゆよーん
天からのブランコが
大きく大きく見えた気がしました、
首をかたむけ。
天人女房、
天人女人。
気になっていた本でしたから、
スッキリしました。
どうしてこのタイミングだったかといえば、
この本を書いたときの佐々木さんの
声を聴いてみたかったから。

・映画浸け年の初めの三連休  野衾