・垣根越しあれは梅かと一人ごつ
夜中 眼が覚め
横になって 力を抜いているのに
眠られない
ことがあります
パカリ
パカリ
と
瞬きの音さえ
聴こえて きそうなのだ
ふ~
ダメだなあ
トイレに 立ってみても
亀布団を かぶってみても
きのうのことが
思い出され
グルグルグル グル
また
グルグルグル グル
いっそ思い出すことに 馴染んでみては
なんてことないさ
と
考えてみては
努力は 水泡に帰し
やぶれかぶれの
伊勢エビ
似非エビ
砦はすでに 穴だらけ
少しは眠っただろうか
・自らを叱つて臥せる冬日かな 野衾