Archives : 11月, 2005

年賀状

 11月も今日で終わり。早いですねぇ〜。いよいよ年賀状のシーズン。このごろは虚礼廃止とかで、賀状を出さないところもあるようだが、ウチは全員シコシコ書くのが年末の大事な仕事になっている。業者の方々には精度の高い仕事を要求し、その都度ガンガン文句を言っても来たが、それもこれもいい仕事をしたいが故のこと。応えてくれたことにありがとう。編集担当者が世話になった著者に書く場合もある。原稿がちょっと遅れている著者には、営業がそれとなく、そろそろお原稿いかがでしょうと促したり。いずれにしろ、感謝の気持ちをこめて、ありがとう。書く側のことで言えば、一年に一度、じっくりと相手のことを思い浮かべるいい機会だ。健康と無事を願うのは、共通した庶民の祈り。少し早いが、また来年もよろしく。ありがとう。

網戸

 家の中をつらつら見ていて気になることの一つに網戸がある。数年まえ、ツーッと一箇所破れた。ベランダをいろんな猫が通り過ぎるから、やんちゃなのが引っ掻いたかと思った。が、どうもそうではない。ジャンプ力のある猫でも絶対に届きそうもない高い場所まで破れている。と見ている間に、あっちもこっちも…。
 網戸というのは、日が経てば黙っていてもポロポロ破けるもののようなのだ。知らなかった。小料理千成のカッちゃんは、この辺(保土ヶ谷橋の交差点を中心に半径2キロぐらいの地域)のことならなんでも詳しいから、網戸を修繕してくれるところを教えてもらい、さっそく訪ねてみた。親切な社長さんで、「頼まれれば、仕事ですからすぐにもやりますが、季節がら、今は網戸は必要ないでしょう。網戸の網は日光に弱い。冬の日差しは結構強いから、来年の五月頃に取り替えたらいかがですか。もったいないですよ」と教えてくれた。なるほど。それもそうだ。「はい。わかりました。そうします。また改めてお願いにまいります」と言って店を出た。
 と、と、と…? そうか。思い出した。あのお店、山形の工藤先生直伝のラーメンを作るのに必要な業務用のデカい高価な鍋を買った店だった。そうだそうだ。たしか定価が1万5000円。まけて1万4000円だったと思う。

反省を踏まえ

 毎年この時期になると、新しい手帳とカレンダーを求めるのを密かな楽しみにしていて、手帳についてはすでにここに書いた。さて、カレンダーだ。ダイニングルーム用とトイレ用と二つ用意する。昨年は、今風にネットサーフォンして、一応これだと思うものを注文したのだが、トイレ用にと思って頼んだものが大失敗。会社に届いたとき、ひとりで隠れて見ていたら、「なんですかそれ。見せてください、シャチョー。ねーねーねー、見せて見せて!」とせがまれ、本当は見せるの嫌だったのに、見せたら、一同無言! な。やっぱり。よほどダメだったらしい。誰も何もコメントを言ってくれない。ひどい。ひど過ぎる。わかってるよわかってるよ。おれだってそう思ってんだから…。
 そのような痛い反省を踏まえ、今年は一念発起、カレンダーは実物を見てから買うことに。今回は、ちょっとかわい目のものにしてみた。迷わずにコレと、このヒトの。トーキューハンズで買いました。はい。

浮気の相手

 いよいよシーズンです、手帳の。手帳のことは何度かここにも書いているので、憶えておいでの方もおありだろう(いないか)が、ここ数年、高橋の手帳No.78を使っている。ブラッキーが渋! コレ
 小さい頃から物忘れがひどく、会社を起こしてからも、VIPとの面談をすっかり忘れて青くなったこともあったので、1ヶ月の予定が一覧できるNo.78が一番わたしには合っている。
 退社後、武家屋敷といっしょに、ルミネ横浜店の5階にある有隣堂の文房具コーナー(いつもここで買う)に行った。すぐに目当てのものを見つけたが、そのすぐ横に、ワインカラーの格好いい手帳があった。浮気ごごろに灯が点いた。No.81。
 が、手にとって中を見ると、見開き1週間単位、右ページは罫線だけで自由に書き込みができるようになっている。やっぱりねぇ〜。これだと、物忘れの激しいおいらにはどうもねぇ〜。と、あきらめムードでページを前のほうへ開いていくと、なぬなぬ、なぬっ! 1ヶ月単位の予定表のページがちゃんと付いているではないか。おいちゃん、こころが動いた。激しく動揺。そして、決まった。No.78に手を合わせ、こころ変りを許してくれよと詫びを入れ、No.81を買うことに。だって、色がさぁ、なんつーか、紅く輝くあの懐かしいカブトムシを連想させ、子供心をくすぐるのよ。もし、手帳のコーナーに行く機会がありましたら、わたしのこころ変りが分かってもらえると思うんですが、はい…。ちなみに、浮気の相手はコレだす。

まじめな本だが

 五木寛之の『養生の実技 ―つよいカラダでなく―』(角川oneテーマ21)を読む。
 五木さんは若い頃から腰痛・ストレス・過呼吸・偏頭痛など無数の病をかかえ、悩まされながら、それを治すよりも治(おさ)めることを心がけて今日まで来たという。なるほどなぁ〜と思わされながら一気に読んだ。最後の章に「私自身の体験と偏見による養生の実技100」というのがあり、途中までふんふん、ふんふん、とページをめくっていたのだが、90番を読み、思わず、ブッと笑ってしまった。曰く、「こんな時代に毎日、明るく爽やかに生きていける人は、病気である。「世間病むが故にわれ病む」というのが人間的な人間である。だからこそ、病める時代に病みつつ生きる養生の工夫が必要なのだ」。ね、可笑しいでしょ。『風に吹かれて』『ゴキブリの歌』から始まって、五木さんは、やはりエッセイの名手だなぁ。

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三浦衛(みうら・まもる) 春風社代表にして自慢大王&悪ノリ大王。体調のいいときは自らを天才と称し、不調の折はちりあくたにも劣るヤツとしょんぼり。

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三浦衛の本


『カメレオン』
 三人ときどき声にならぬ声を洩らし/とろけ とろけ 唾までとばし/クヂるとナメるとネヂるとチョす…(「鳶」) 自在に色を変え、不意に突き刺さる、軽妙なことばの戯れ。秋田方言満載の詩集。本文は金属活字による活版印刷。


『マハーヴァギナまたは巫山の夢』
 三平佐世夫は、千一夜の夢うつつで女と戯れ、印度に旅し、睾丸を抜かれ、鰐を飼い、横浜を彷徨う。言語の崖っぷちを綱渡りする、めくるめく冒険。本文活版印刷に美麗造本を施した平成の大奇書。


『父のふるさと』
 父の目に映じた故郷の風土、ひと、くらし、農事を、愛惜をこめ描きだす。本文は金属活字による活版印刷。「身と蓋函」に納める。


『出版は風まかせ』
 横浜の出版社「春風社」社長が本づくりと会社経営にまつわるエピソードを豊富におりまぜ、創業から10年を振り返る。