ボーッとしていたら

 

先日、こんなことがありました。
「こんにちはー」
の声がし、
夕刻、宅配便のおにいさんが集荷にやってきました。
おにいさん、
宅配便を置いておく所定の場所を確認し、
「きょうは、なさそうですね」
と言って帰っていくよう。
「またお願いします」
ここまでの一連の流れを、わたしはじぶんの席に居て耳で聴いていました。
社を出て行こうとするおにいさんに、
いつもなら、
「またお願いします」
と、
大きな声をかける。
が、
その日、
ちょっと考えごとをしていて、
つい、
「またお願いします」の「また」が落ち、大声で「お願いします」と言った。
言ってしまった。
それを耳にした宅配便のおにいさん、
すぐにこちらに向いて指示を待っているような姿。
わたしはあわてて
「いや。またお願いします!」
おにいさん、
納得したように頭を下げ、
社を出て行きました。
ふ~。
「またお願いします」だと、
きょうは荷物はありませんけれど、
つぎに来たときはあるでしょうから、そのとき「また」お願いします、
の意味になりますが、
「お願いします」では、
荷物はどこにも見当たらないのに、
きょう持って出る荷物がどこかに用意してあるのかな?
と思っても不思議はありません。
「また」の二音の有無だけで、
意味が大きく変ってしまうことに、
ちょっと驚きました。

 

・とりあえず予定未定の夏休み  野衾