股引のこと

 

突然ですが、ことしはまだ、いまのところ股引を穿いていません。
十二月に入りましたから、
この時期、
去年、おととしと、ラクダの股引を穿いていました。
これがとっても暖かい。
下半身がぬくい毛布にくるまっているみたい。
それなのに…。
ひとことで言えば、強がり。
強がりができるようになったとも言えます。
数年前、
体調を崩したときは、
風呂に入り湯舟に浸かっていても、ぶるぶるふるえることがありました。
週に一度の鍼灸、それと連日のツボ踏みが功を奏し、
体調が戻ったことを機に、
すこし強がってみようと思っていたところ、
鍼灸の先生が後押ししてくれましたので、
がまんできる範囲で強がっていようと考えています。
甘いものを食べ過ぎると、体が冷え、どうしても外から温めてやらなければならなくなる、
とは、
鍼灸の先生の言。
ジーンズを穿いた子供のジーンズの破れ目から、
下に穿いているものが見える昨今
のことを例に、
体温と食べ物の関係を説明してくれました。
わたしの自覚としては、
寒いと感じても、
ぶるぶるふるえることがなくなり、
それと、
寒い所から暖かい空間に入ったときに、
体温の戻りが以前と比べ、スムーズになった気がします。
若いころの不摂生の罪滅ぼしに、
というわけではありませんけれども、
きょうもこれからツボ踏みです。

 

・冬の月荷風家持新古今  野衾