年賀状

 

 雪山のその形の懐かしき

きのうが仕事始めでしたが、
楽しみなのは年賀状です。
厚さ十センチほどの束から一枚一枚めくって、
短い言葉を読み、
味わっていきます。
よく言われるように、
印刷されたものより手書きのもののほうが
スッと体に入ってきますが、
よく練られた一篇のエッセイのような
印刷の賀状もあります。
束がなくなったら、
もう一度初めから読み直します。
どんな心境でこの葉書を書かれたのか想像しながら。
メールとはやはりちがうようです。
盛る思いの量がちがうのかな。
ともかく、
三か月はデクレシェンドしつつ
人も言葉もこころに残ります。

 バタ雪や色を包みて降りしきる