オッペシ、木こりになる!

 

 撒き水をよけて段段寒き朝

我が社創業メンバーの一人専務イシバシは、
ご存知の方もおられるでしょうが、
千葉県九十九里浜の出身。
あの辺りでは押すことを「オッペス」と言うそうで、
かつて、漁に出る船を半裸の女性たちが
全身弓なりにして押し出し=オッペシていました。
その姿は写真集『九十九里浜』にリアルにとらえられています。
「オッペス」も「オッペシ」も、
弾んで生き生きし、かわいく切なく、
猥雑な響きさえ感じられ、いい言葉だなと思います。
一度聞いたら忘れられません。
わたしはときどき、
イシバシを「オッペシ営業」と呼んでいます。
ズーッと押して押してまた押して、
さらに押し転瞬スッと力を抜く。何かが動き出す…。
オッペスことは、
力を抜くタイミングが大事かなと思います。
さてそのイシバシ、
このごろ海を離れ(笑)山へ行っています。
NPO法人森づくりフォーラムの活動の一つ、
フォレスト21さがみの森」のメンバーから
声をかけていただき、
山歩きをしているようですが、
先日は相模原市津久井町にある国有林に入り、
杉の木に登り下枝を払う作業に加わった、
正確には、
加えていただいたようです。
下の写真がその模様。
ひと目見て、吹き出してしまいました。
おっかなびっくり、いかにも慣れていなさそう。
杉の木に抱かれているふう。
でもまあ、初めて木に登ったそうですから、
仕方ありません。
ところで、
わたしの実家の秋田の杉林、どうなっているかな?
気になってきました。
相当太くなっているはずですが…。
このごろ見に行っていません。
真の文明は山を荒らさず川を荒らさず(田中正造)なのですから、
今度の震災と人災を踏まえ、
これからますます森の重要性が問われてくるはず。
木も森も、
政治や経済の時間とは尺度がちがいます。
本当は、政治も経済も百年二百年先を見越し、
木や森の時間を取り込むことが大事なのでしょう。

 息白し富士の高嶺に降る雪も