好きの電波

 

 小さき手が大学芋をもて来たり

たとえばオートバイ。
わたしは乗らないし、
免許も持っていないのですが、
オートバイ好きの人の話を聞くのはたぶん好きです。
「好き」にはウソがないと思うんですね。
ウソをつく必要がないというか。
だから、
なんでもいい、
何かが好きな人の話を聞くと、安心します。
先週金曜日(27日)はツブヤ大学
「Book学科ヨコハマ講座 よこはま 本への旅」の四限目で、
昨年末に惜しまれながら閉店した伊勢佐木書林の
店主・飯田明彦さんを春風社にお迎えし、
古書の魅力についていろいろお話をうかがいました。
お持ちくださった十冊ほどについて、
飯田さんからコメントをしていただきましたが、
そばで聞いていて、
ほんとうに本が好きなんだなと思いました。
どうしてそんなに好きなの? と訊けば、
それなりの理由をお話してくださるでしょうが、
たぶん、言葉の底には
言葉を支えるさらなる理由があるような気がします。
数年前、
二千冊ほどの本を飯田さんに買ってもらったとき、
そのなかに古川ロッパの日記があったのですが、
飯田さん、その本を手に取り、
「この本がまたウチの店で扱えるか」
ぽつりとおっしゃいました。
忘れられません。
ツブヤ大学の当日、
飯田さんの奥様からおみやげをいただきました。
ありがとうございました。

 朝寒し排水の音ゴボゴボと