軽み

 浴衣よりはだけて肌の青さかな
 このごろは、軽いもの軽いものと、こころも体も求めているようです。
 肉はほとんど食べませんし、魚も大きい魚よりも小魚。読む本も、ノーベル文学賞を受賞した人の重々しい文学よりも、賞などと関係なく、軽みがあって味わい深いもの。音楽も、若い頃聴いたプログレッシブ・ロックよりも、サム・クックのような伸びやかなボーカル。
 若い頃は、重々しいものが深く、人生の意味みたいなものが篭められているような気がしました(そして、読む本も聴く音楽も、重いもの重いものと重量ばかりが嵩んでいきました)が、そうでもないような気が、今はします。
 重いものが深く、軽いものは浅い、わけではないのですね。
 軽いものでも深いものはあります。透明ですぐそこに見える小石がずっと深いところにあることだってあるし、実は底が浅いのに濁っていて、さっぱり見えないこともあります。
 こういう、心境の変化とでもいったらいいでしょうか、これも骨折の怪我の功名、また、ずっと続けている気功のおかげかと思います。
 先だって、本2000冊、レコード・CD350枚を売りました。

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