鎌鼬!?

 

二週間ほどまえでしょうか。
テレビを見ながら夕飯を食べ終わるころ、
口中の奥に違和感を感じ指を入れさわってみると、
舌の横が鋭く切れており、
血が出ているのでした。
ギョギョギョ、
いそいで台所へ向かい、とりあえず口中のものを吐き出し、
なんどもうがいをしました。
食べたものの中になにが入っていたのだろう?
ガラス片? 石? はたまた?
考えても一向に見当がつきません。
痛みはさほどでなく、
血も止まりましたから大事には至りませんでしたが、
小事とはいえ、
不思議は不思議として未解決のまま
忘れかけておりました。
三日前でしょうか。
はたと思い当たることがありました。
今夏、
この異常な暑さのため夏風邪をひいたのか、
ノドと気管支がやられ、
ひどくはならないものの、
ながく不快感がつづいていましたので、
しばしば飴を舐めていました。
三日前、好きなニッキ味の飴を舐めていたときのこと、
薄くなった飴の端が鋭い刃のようになっているのに気が付きました。
はは~。
これだ!
薄くなった飴の端でスッと舌が切れ、
すぐには気づかずに、
そのまま食事をして、
食事が終えるころになって違和感を覚えた、
おそらくそんなことだったのでしょう。
飴にも注意が必要なことが分かった次第です。

 

・馬の眼や風鈴の音の揺れてをり  野衾

 

元禄七年

 

加藤楸邨『芭蕉全句』は、
松尾芭蕉の俳句を制作年順にならべ、
それに
実作者でもある加藤がていねいに評釈を加えたもので、
短期間ではもったいなく、
少しずつ楽しく読んできましたが、
いよいよ最後の年になりました。
元禄七年。
西暦では1694年。
芭蕉先生、生まれは1644年ですから、
50歳で亡くなったことになります。
早いか遅いか。
それはともかく、
芭蕉は晩年、軽みを目指したとされており、
たしかに
シンプルで軽みのある、
それでいて口に上せてみると
味わいぶかい句が多くなっているようです。
たとえば
「梅が香にのつと日の出る山路かな」
も元禄七年の作。
『芭蕉全句』は、
はじめ四六判上製函入り上下二巻で上梓され、
その後ちくま学芸文庫に入り、上中下三分冊で刊行されました。
いまはいずれも絶版のようですが、
古本では入手可能です。

 

・耳鳴りを秋のひびきと聴いてゐる  野衾

 

金川

 

いただいた手元の原稿を読んでいましたら、
金川
という地名がでてきまして、
前後の文脈から神奈川であることが分かります。
金川でも神奈川でも
読み方は「かながわ」
ネットで調べると、
帷子川(かたびらがわ)との関連から説明したり、
いやいやそうではない、
金目川(かなめがわ)からそうなったのだ
という説明があったりで
めっぽうおもしろい。
「金目川」はかつて「韓メ川」と呼ばれ、
韓国人の住む地域の意味から
「からめがわ」→「かなめがわ」→「かながわ」となった
とするサイトもあり、
だとしたら目からうろこ。
もうすこし川の源流を遡りたい。

 

・夏バテや気になりすぎてバテてをり  野衾

 

天候不順

 

きのうは曇りで最高気温が30度と気温は低め、
とは言い条、
湿度がいたって高く、
油照りの季語が当てはまりそうな一日でした。
きょうはまた34度に上がるのだとか。
やれやれ。
まったく。
これだけ天候が不順だと、
体調管理がむずかしくなってきます。

 

・還暦を過ぎてだるだる残暑かな  野衾

 

自己同一

 

山本夏彦の『私の岩波物語』を読んでいたら、
西田幾多郎の「絶対矛盾的自己同一」の用語を取り上げた箇所があり、
分かったようで分からない言葉なれど、
自己同一がアイデンティティの訳語だと知れば、
な~んだとなる、
と。
なるほど。たしかに。
自己同一といわれるより
アイデンティティのほうがふつうに分かる気がします。

 

・夏風邪やドタリ重たき体(たい)がある  野衾

 

港の人へ

 

9月1日のトークイベントが近づいてきましたので、
少し打ち合わせをと考え
由比ガ浜の「港の人」を訪ねました。
前にここでお知らせしたとおり、
わたしが出版の仕事につくきっかけを与えてくれたのが
「港の人」の上野さんです。
上野さんが別の職業の人であれば、
出版人にはなっていなかったでしょう。
上野さんの語りは、
わたしの知る限り
だれとも似ておらず独特で、
話を聞くというより上野さんを体験する、
とでもいったらいいでしょうか。
10分のつもりがまるまる二時間お付き合いいただきました。
イベント当日、
お越しくださる方々と
上野さんの語りに浸りたいと思います。
当日、
「港の人」の本も販売いたします。

9月1日(土)15時~16時半
横浜市教育会館3階 第1研修室にて

 

・ふるさとの風鈴の音(ね)の悲しかり  野衾

 

残暑

 

家人の姪っ子が愛知県の立田から遊びに来ています。
中学一年生。
子どもはあっという間に大きくなります。
話すことも
だんだんおとなびてきました。
きのうは家人が通っているお茶の稽古に同行し、
それからふたりで
映画を見てきたのだとか。
わたしはのんびり家で留守番。
鍼灸の先生に教わった場所に灸をすえたり、
免疫のツボを強めに押さえたり。
おかげでゆうべはぐっすり眠れました。
もう少し残暑がつづきそう。

 

・ペンギンを見に映画館まで残暑かな  野衾