「独」ってそういう意味!?

 

朝、コーヒーを淹れるときの隙間時間を利用し、
いまは、
白川静先生の『漢字の体系』を少しずつ読んでいますが、
本家の中国における最初の漢字字書『説文解字』と
ことごとく違って
(と言っていいでしょう)
おり、
目をみはることが多い。
たとえば「独」という字。元の字は「獨」

 

蜀は屬(属)が尾(牝獣《ひんじゅう》)と
蜀(虫《き》は牝獣《ぼじゅう》の性器の形)と相属する形で、
獣の交尾する形であることからいえば、
蜀は牡獣をいう。
蠲《けん》は牡器を縊《くく》り取り、
」に「」[入力してもでてきません]《たく》は牡器を殴《う》って去勢することをいう。
獨(独)とはひとり者の獣をいい、
一般化して孤独、副詞として「ただ」の意となる。
(白川静『漢字の体系』平凡社、2020年、p.331)

 

ふむ。深く感じ入るところあり。
また「独」との関連というわけでもないですが、
「美」という字についても、
白川先生の説明を読んで以来、
女性の後ろ姿を見ると、そうとしか見えなくなった。

 

・地上まで急ぐともなし桜かな  野衾