メール

 思わぬ方からメールをいただき、今日さっそく会うことに。
 桜木町に社を移してから、朝の出勤時、H君(もう、いい歳だろうから「君」はないが、一緒に働いていた当時そう呼んでいたので)と似た人を数度見た。H君じゃないかなぁ。似ているなぁ。背格好も同じぐらいだし。住所が確か横浜で、あの頃は一緒に帰って来たこともあった。H君なんだろう…。
 そんな印象で見ていたのだが、H君と似た人は、朝、とても急いでいるふうで(一度は小走りだった)声を掛けづらかった。声を掛けたら「あ。三浦さん。お久しぶりです」とかなんとか言って、急いでいるのに立ち止まり、ふたことみこと言葉を交わすのは必至。朝の時間は貴重。だから、なんだか気が引けた。それに、なんと言ってもH君は急いでいたから。
 そのH君からメールが来た。ネットサーフィンしているうちに、わたしの名を見つけ、もしやと思ってクリックしたら春風社のホームページが出てきて驚いたという。すぐに返事をし、H君に似た人を見かけた話をメールすると、「水臭いじゃないですか」となり、今日の約束とあいなった。ひげ剃って行こ。
 わたしと一緒に働いていた会社をH君が辞めたのは十三年前(とすると、わたしそのとき三十五。わけーっ!)だという。思い出を懐かしむように、昼食後の喫茶店やら回転寿司屋の話をメールに書いていた。H君の住まいは小社の「目と鼻の先」。今度はこっちが驚く番。
 偶然だがもう一通、初めての人(メールを頂戴するのが)からメールをいただく。中学・高校の後輩のE君で、現在は福島県郡山市に単身赴任、先日故郷に帰省した折、わたしの弟から春風社の存在を聞くに及び、連絡してくれたらしい。E君の息子が中学二年生で、「弟さんにお世話になっている」とのお礼の言葉もあった。
 こんなふうに気軽に縁が再開できるのは、メールのいいところだ。