雪玉割

 

・春めくや鎌倉上空鳶六羽

 

大石清美の『ごじょうめのわらしだ』を読んでいると、
子どものころの遊びが事細かに記されており、
なつかしくもあり、
よくぞ書き残してくれたと感動しきり。
そのうちのひとつ、
雪玉割。
雪をにぎって硬くし、
さらにコンクリートの上で圧をかけたり、
いろいろ工夫してマイ雪玉をつくり、
下に置いた相手の雪玉にマイ雪玉をぶつけ割れたほうの負け。
いたってシンプルな遊びながら、
けっこう燃えた。
『ごじょうめのわらしだ』によると、
芯にたろんぺ(つらら)の砕いたのを入れると硬くなった
というが、
その方法は試したことがなかった。
いやはや、
なつかしくて涙がでそう。

 

・暗き庭少し照らせよ梅の花  野衾