通帳

 

・白梅やいにしへ湛へ光りをり

このごろキャッシュカードはよくつかうものの、
通帳は、
引き出しの中に眠らせておく
ことのほうが多く、
それが何年も続くとなると、
もはや
その存在すら忘れはて、
再発行してもらったのはよいけれど、
程もなく後から出てきて
ありゃりゃりゃりゃ。
名前が変わってしまった銀行の通帳もあり、
ぱらぱらめくっていると、
少ない数字と
記号みたいな単語が刻まれており、
自分がなした行いが
釈明しようもなく量られているようで、
面白くもあり、
また寂しくもあり。
日記はウソをつけますが、
通帳はウソをつくのが難しい。

『石巻かほく』に写真集『石巻』紙上展の二回目が掲載されました。
コチラです。

・白梅や濁り落として雨上がる  野衾