今どきの若者

 

・シャッターの勝手ながらの文字寒し

昼、とぼとぼと坂を下り、
行きつけの蕎麦屋に入り蒸篭を注文。
出されたお茶を啜りながら
厨房入口上に備え付けられたテレビに目をやる。
選挙結果の報道と解説で、
街頭インタビューに応えているなかに、
黒い帽子を被り、
紅い口紅が映える色白の可愛い女性がいた。
彼女曰く、
「若い人向けの政策がどの党もなく、
興味がない。
わたしの会社でも、
周りの若い人はだれも選挙に行きませんでした…」
なるほど。
言われればたしかに。
アベノミクス解散というわけで、
経済のことばかりが表に出、
若者が興味を持てそうなことはなかったかもしれない。
だから選挙に行かなかったと。
そうだろうそうだろう。
前回の選挙より6%も投票率が下がり、
それも追い風となって
自民・公明圧勝の結果に終った。
紅い口紅が映える
色白の利口そうな可愛い女性の発言は、
もっともらしく聴こえたけれど、
初老のわたしが日ごろ感じている
若者の姿を代表しているようでもあった。
すなわち。
周りが自分に何をしてくれるかが
最大の関心事であり、
無い処に身を挺し、
無い処から作り出していく気概に欠ける…。
がしかし、
何かしてもらうことにばかり気が行っていては、
国も会社も存続は難しい。
国も会社も
年寄りばかりが残ることになりかねない。

11月20日付石巻日日新聞に写真集『石巻』の書評が掲載されました。
コチラです。

本日より十八日まで、
春日大社の「若宮おん祭り」を見学して参ります。
したがいまして、
明日、明後日の「よもやま」はお休みします。
よろしくお願いします。

・社を出でて冬の銀河を探しけり  野衾