詩集検索

 

・どうしても眼鏡曇るるマスクかな

一日文字ばっかり追い掛け疲れてくると、
立ち上がって腕を伸ばしてみたり、
階段で一階まで下り
また上ってみたり、
いろいろやるわけですが、
アマゾンの検索ページに「詩集」と入れるのもその一つ。
一ページに横三冊、
縦八冊の詩集がでてきます。
三×八=二四。
五〇ページありますから、
二四×五〇=一二〇〇。
わたしは著しく記憶力が低いので、
とてもじゃないが一二〇〇冊を憶えられません。
世の中には、
アマゾンの検索には引っかからない
もっとたくさんの詩集があるでしょう。
が、
わたしには一二〇〇冊ぐらいがよく、
なんでかっていうと、
とても憶えきれないからですが、
疲れたときに、
これをやることがあります。
詩集のタイトルと表紙絵を眺めているだけで
愉しい。
知っている詩人もいます。
ボブ・ディランの詩集なんかもでてきます。
忌野清志郎詩集とか。
歌手も詩を書く…。
そうか歌詞も詩か。
へ~。
知らない詩人について、
この人も、
周りが時計回りに泳いでいるときに、
水底の砂をつつきながら、
斜めになって
時計と反対周りに
泳がずにずれていく魚かと想像します。
すると愉快になってきます。
金子光晴なんて人は、
戦争中も
あんなヤバそうな詩を書いているぐらいですから、
生涯、
時計と反対周りに砂を躄っていたのか
と想像して、
詩も詩人も面白い。
ぐらいのところまで来て、
さてと。
ゲラ読みに戻るとするか。

・湯豆腐や豆腐に染みし薄き味  野衾