ホワイツの靴

 

・揺れ揺れて飾りの如き枯葉かな

何足か靴を持っていて
天候やその日に気分により、
とっかえひっかえ履いている中に、
ホワイツの靴があります。
濃い茶色で、
何度かクリームを塗り手入れをしたおかげで、
このごろいい艶がでてきました。
ちなみに。
弊社から上梓した
佐藤将人著『突撃!よこはま村の100人―自転車記者が行く
にも登場する靴修理のお店
ハドソン靴店のイケメンご主人も
ホワイツの靴を履いていました。
値段は高めですが、
履きなれてくると、
土踏まずの辺りの感覚がなんとも心地よく。
昨日も家の近くの坂を上っていて、
足裏の感触を確かめるために歩を緩め、
しばし立ち止まったぐらい。
ホワイツの靴底は土踏まずに密着してきて、
たとえが相応しいかどうかはさて措き、
好きな作家描くところの
相性のいい男女を連想させます。
荷風か潤一郎か、
宗薫か鴻一郎か、
はたまた♂♀の萬月か。
それはさておき、
この足裏の感触です。
高校の陸上部に所属していた頃、
アディダスの運動靴を履いていた時期がありましたが、
あのときの感触にほぼ近い。
アディダスのあの靴は、
ジョギングしていて心地よかったけれど、
ホワイツの靴は、
歩いていて心地よさが味わえます。
どこまでも歩いていきたい気分。
家は近すぎ。
靴底が減ったら、
ハドソン靴店に修理を頼みます。

・塵取りにすぐ一杯の落葉かな  野衾