ストーブ

 

・車窓より秋の稜線波打てり

姪っ子の結婚式に参加するため帰省。
やはり秋田は寒かった。
この時期もはやストーブ無しでは居られません。
早朝、
灯りをつけ、
ストーブの火を点し、
それでもしばらくは部屋が暖まらぬため、
丹前を着込み、
さらに毛布を体に巻きつけ、
どっこいしょ。
万全の態勢にてソファの上に胡坐をかき、
持参した本のページを開きます。
中学時代からの変わらぬ姿勢。
車の音は聞こえず。
なんとも静か。
静か過ぎてうるさいぐらい。
ボーンボーンボーンボーンボーン。
そろそろ母の起きてくる時刻。
やがて。
「おはよう」
「おはよう」
それからしばらくして父。
「あいかわらず、はやな」
「おはよう」
夜はまだ明けず。

九月二十日東京堂書店にて行われた対談の後編が、
図書新聞に掲載されました。
コチラです。

・ふるさとを超えて寂しき秋の空  野衾