飯島耕一先生を悼む

 

・天高くゴーと鳴らして去りにけり

飯島耕一先生が亡くなられて一年が経つ。
このごろ遅ればせながら詩に興味を持ちはじめ、
詩を読んだり
書いたりしているのは、
先生が道を示してくださったからと思えて仕方がない。
先だって、
新倉俊一さんの
『西脇順三郎全詩引喩集成』を読んでいて、
ハッと目が止まった箇所があった。
西脇順三郎の『鹿門』という詩集に、
「「死人の言葉は火で発音する」と/気の早いおかみさんはエリオットのことを思つて」
という詩行があるけれど、
T.S.エリオット『四つの四重奏曲』の第四部
「リトル・ギディング」Ⅰの五〇行以下への言及だそうで、
エリオットの英詩では、
‘the communication /of the dead is tongued with fire beyond the language
of living’
すぐに、
写真集『石巻 2011.3.27~2014.5.29』を思った。
今年一月七日、住吉公園の飯石(いびし)大島神社どんと焼き
に集まった人びとの
言葉では言い尽くせない表情を。
そうか。
火の言葉に耳を傾けていたのかと。
飯島先生を追悼する拙文が秋田魁新報に掲載されました。
コチラです。

・今日すること下版と手紙とショーコーさん  野衾