落日

 

・秋風や鼻先掠め合流す

丘の上の洋館へとつづく
階段を
プラチナの太陽
が昇つて いつた

んがり屋根
のうえ

クロウ クロウ クロウ
ヒョン ヒョン ヒョン
クロウ クロウ クロウ

はるかの
彼の曖昧なる
記憶
ギンガギンガ
の夕陽
まだ落ちずに いる
縁側に佇む K先生
モンブラン
モンモラン
シー

ワンス・アポン・ア・タイム
おたのしみはこれからさ

・秋風や閨ならずとも快の声  野衾