歯磨きセット

 

・倫子見て倫理揺るがず夏日かな

弊社の専務イシバシが本を出します。
A5判上製150ページのエッセイ集、
定価1300円(本体)。
南伸坊さんが可愛い装丁をしてくださいました。
心理学者、精神分析学者の岸田秀さんが
推薦文を寄せてくださいました。
タイトルは『人生の請求書』。
請求書書きが趣味のイシバシにこれほど相応しいタイトルはない。
さて、きのうのことです。
午前10時に神奈川新聞社文化部の方が、
イシバシを取材にきてくれることになっていました。
前の会社から数えて、
わたしはイシバシと四半世紀のつきあい。
イシバシ決して口には出さねど、
インタビューを受けるということで、
相当緊張しているなとは思っておりました。
朝、出社すると
案の定、
イシバシ自分の机に向かい
ちょこなんと鎮座ましましていた。
ふむ。
だいぶ緊張しておるな。
約束の時刻に神奈川新聞社の方がお見えになり、
イシバシと木のテーブルに向き合い、
インタビュー開始。
前さばきでわたしがイシバシを紹介し、
あとは本人にまかせた。
顔写真を撮られ、インタビューは無事終了。
昼となり、
イシバシと食事に向かった。
道道、彼女が話すことには、
朝、万が一電車が遅れては約束の時間に間に合わぬと思い、
相当早くに千葉の自宅を出た。
ふだんの日とリズムが違うせいか、
なんか変だ、なんか変だ、なんか変だと感じながら…。
イシバシ、ハッと気づく。
歯ぁ磨いてねーっ!!
途中のコンビニで歯磨きセットを購入。
やがて会社に到着、
自慢の白い歯を念入りに磨く。
白い歯っていいな~♪
準備万端、人生初のインタビューに臨んだのであった。

・夏風邪の体温ほどの気温かな  野衾