丹田の丹

 東洋医学、気功、呼吸法などでは、よく丹田ということがいわれる。臍下丹田(せいかたんでん)、気海丹田(きかいたんでん)と言ったりもする。場所としては下腹部のあたり。腹式呼吸でもここが重要ポイントのようだ。以前、金さん銀さんも診ていたという名古屋の鍼灸の先生に診てもらったとき、気海丹田が元気の元とおっしゃっていた。
 ところで、丹田の丹とは何か。漢和辞典で調べてみると、?赤色の土。とある。?あか(赤)。あけ(朱)。あかい。とも。要するに、丹=赤。
 意味は分かったけれど、では、なぜ元気の元とされる場所を赤い田と呼ぶのだろう。そこで、赤の字義も調べてみた。すると、「赤」という字は、「大」の下に「火」と書いたものが古い字形で、火がかがやくと大いに燃えることから、火の色、あかの意を表す。とある。
 なんとなくイメージがつながってくる。丹=赤で、赤が火が大いに燃えることを意味するとすれば、元気の元となるエネルギー(赤く燃える)が蓄えられる場所として、赤い田=丹田と呼ぶようになったのではないか。丹心、赤心という言葉もある。まごころという意味になる。

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