万歳

 

・今正に眞有ありと充ち來る

秋田に電話。
母が電話に出、
家の田んぼの収穫が終ったとのこと。
大雨で土がぬかるみ、
台風で稲穂がなぎ倒され、
それはそれは大変な骨折りであったそうです。
母は腰が痛く、
頑丈な父は齢八十過ぎ。
いかに機械を使ってやるからといっても、
二人では到底無理。
近くに住む父の弟が連日手伝い、
父の妹夫婦が手伝い、
わたしの弟も手伝いしてようやく終了。
最終は父と母と叔父の三人。
三人で万歳をしたのだとか。
農家の苦労は、
やったものでなければ分かりません。
わたしは子どものころ、
ほんのちょっと
手伝ったというのも恥ずかしいぐらいなもので、
本当の苦労は分かりません。
父も母も、
サラリーマンに叶わないと、
よく口にしていたものです。
苦労が身に染みているのでしょう。
筋肉が攣るとオロナミンCを飲む父は、
ひどいときは四本で効かず、
五本飲んだとか。
最終日はそこまでひどくなく、
二本。
考えどころです。

・波の先幽霊船の滑り行く  野衾